【編集長の視点】Wismettacは上場来安値から急反発、3Q売り上げの順調進捗を見直し割安直近IPO株買いが再燃

2017年11月17日 09:00

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 西本Wismettacホールディングス(東1)は、前日16日に170円高の4080円と3日ぶりに急反発して引け、今年11月15日につけた上場来安値3910円からの底上げを鮮明化した。同社株は、今年9月29日に4750円を公開価格に東証第1部に新規株式公開(IPO)されたばかりで、日経平均株価が、6営業日続落したことにツレ安し上場来安値まで売られた。ただ、前日に日経平均株価が急反発したことから、今年11月13日にIPO後の初決算として発表した今2017年12月期第3四半期(2017年1月~9月期、3Q)の売り上げが、12月通期予想業績に対して順調な進捗率を示したことを見直し、下げた株ほど大きく戻すとする「リターン・リバーサル」を期待して割安直近IPO株買いが再燃した。日本の農水産物・食品の輸出額目標の1兆円を前倒して達成すると、安倍内閣が、今年8月に閣議決定し、来年度予算で概算要求されることも、同社のビジネス機会を拡大し成長可能性を高めるとしてフォローの買い材料視されている。

■海外の日本食レストランは9年間で3.7倍増と伸び閣議決定の輸出促進策もフォロー

 3Q業績は、四半期決算が初作成となるため前年同期比較はなく、売り上げ1289億9500万円、営業利益48億2000万円、経常利益44億6800万円、純利益23億5900万円で着地した。12月通期予想業績に対する進捗率は、利益が、北米での物流部門強化などで人員を増員し、販管費が増加したことなどから70.4%~70.8%にとどまったが、売り上げは、北米で現地通貨ベースで売り上げが順調に伸び、英国、香港の商品会社が、同社グループ会社となったことから76.1%と目安の75%を上回った。同社は、日本食、アジア食品・食材の輸出入・開発と外食産業、食品スーパーへの卸売りを行う「アジア食グローバル事業」と、フルーツや野菜などの青果物を輸入卸売り、食品メーカーや外食産業向けに食材を供給する「農水産商社事業」を主力事業として世界各国で展開しており、このうち北米地域の営業拠点は、今年9月末現在で23カ所、取扱商品は8400アイテムに達している。

 今2017年12月期通期業績は、アジア食グローバル事業の北米の売り上げ比率が88.0%に達し、為替換算レートを1ドル=100円(前期は108.84)円と円高想定としたことから、売り上げ1694億3400万円(前期比7.0%増)、営業利益68億3500万円(同6.7%減)、営業利益63億600万円(同8.9%減)、純利益33億4900万円(同17.6%増)と増収減益を予想している。足元で為替レートが、1ドル=113円台レベルまで円安・ドル高が進んでいるだけに上ぶれ着地期待も高まる

 なお、日本食は、2013年10月のユネスコによる和食の世界無形文化遺産登録以来、ブームから外国人が好きな料理の第1位を占めるなど世界の日常の食文化として定着しており、海外の日本食レストラン数も、2006年の約2万4000店が2015年には約8万9000店へ9年間で3.7倍増となった。このため政府は、2015年に7451億円となった輸出額の目標1兆円を2020年から2019年に前倒し達成することを閣議決定し、来年度に予算措置を講じる。Wismettacは、すでに大正9年(1920年)に米国ワシントン州に初の米国拠点のシアトル支店を開設し大正10年には海外向けプライベート商品「Shirakiku」を商標登録して展開を開始しており、パイオニア企業として日本食の輸出促進をリードするとともにビジネスチャンスを拡大させる。

■PERは15倍台でIPO株の投資鉄則の「小さく産んで大きく育てる」チャンス

 株価は、IPO時の資金吸収額が200億円を超えることが響いて公開価格を下回る4465円で初値をつけ、4035円安値まで売られたあと、公開価格に迫る上場来高値4665円まで買い直されたが、全般相場の続落とともに上場来安値3910円へ売り直され、下げ過ぎとして底上げ転換した。PERは、15倍台となお割り負けており、IPO株の投資鉄則の「小さく産んで大きく育てる」絶好のチャンスとなりそうだ。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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