6日の香港市場概況:ハンセン0.02%安と小反落、石油セクター逆行高

2017年11月6日 18:17

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記事提供元:フィスコ


*18:17JST 6日の香港市場概況:ハンセン0.02%安と小反落、石油セクター逆行高
週明け6日の香港市場は小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比6.81ポイント(0.02%)安の28596.80ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が77.76ポイント(0.67%)安の11524.64ポイントとそろって反落した。売買代金は1117億1200万香港ドルに拡大している(3日は889億4000万香港ドル)。


金融監督管理の強化を警戒。中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁がウエブサイトに掲載した論考のなかで、「金融システムの潜在的リスクは積み上がりつつある」と指摘したことがマイナス材料視された。ハンセン指数は年初来高値(28798.78ポイント)に接近しているだけに、上値の重さも意識されている。ただ、本土株の上昇を手掛かりに、主要指数は引けにかけて下げ渋りをみせた(ハンセン指数は一時プラス)。好業績銘柄などに見直し買いが入り、本土株は後場からプラスに転じている。

業種別では、H株金融セクターの下げが目立つ。中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.1%安、新華人寿保険(1336/HK)が1.3%安、中信証券(CITICセキュリティーズ:6030/HK)が1.6%安、中国工商銀行(1398/HK)が1.4%安で引けた。

中国不動産セクターも安い。恒大地産集団(3333/HK)と雅居楽集団HD(3383/HK)がそろって3.3%、世茂房地産HD(813/HK)が1.7%、広州富力地産(2777/HK)が1.6%ずつ下落した。

半面、石油関連セクターはしっかり。業界大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.0%高、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.5%高、海洋油田掘削サービスの中海油田服務(2883/HK)が4.5%高で引けた。先週末のWTI原油先物が続伸し、一時2年4カ月ぶりの高値水準に達したことが好感されている(原油相場はこの日の時間外取引でも上昇)。

他の個別株動向では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が10.0%高の153.70香港ドルと急伸。BOAメリルリンチが最新リポートで、同社株の目標株価を73.00→156.00香港ドル(↑114%)に大きく引き上げたことが刺激材料だ。

本土市場は3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.49%高の3388.17ポイントで取引を終えた。バイオ医薬株の上げが目立つ。鉄鋼や非鉄の素材株、消費関連株なども物色された。

【亜州IR】《CS》

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