ドリアンの遺伝子情報解析ーあの「臭い」の正体は

2017年10月16日 21:16

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ドリアン。

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 果物の王様とも果物の悪魔とも呼ばれ、愛されもすればまた恐れられもする東南アジアのフルーツ、ドリアン。マレーシアなどの国際研究チームと、シンガポール国立がん研究センターの研究チームから、相次いで研究報告がなされ、そのDNAの設計図情報が解読されるとともに、揮発性の硫黄化合物を発生させる遺伝子群が特定された。

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 まずは、国立がん研究センターによる、臭いの研究から紹介しよう。ドリアンの約4万6,000の遺伝子を分析したところ、その変化は、6,500万年前、チョコレートの原料であるカカオと同じ祖先から生じたものであったという。

 ドリアンの硫黄臭は、野生の動物において好むものがいたため、と推測されている。また、今回の研究から、臭いのないドリアンを開発に繋げられる可能性もあるという。

 次はドリアンの遺伝的設計図についてである。シンガポール・香港・マレーシアの科学者らによる共同研究チームが、アメリカの科学誌ネイチャー・ジェネティクスに発表したものだ。

 ドリアンと一口にいっても30ほどの品種があるのだが、最も人気があり広く消費されているのは、Durio zibethinusという種である。

 ドリアンは、好みが割れるとはいえ、基本的には高価で、貴重な作物だ。従って、偽物(偽物といってもドリアンには違いないが、Durio zibethinusでないにも関わらずDurio zibethinusであると偽って売られているもの)が出回っているらしい。今回の研究で、そのドリアンが本当に人気の高い種のドリアンの本物であるのかどうか、「迅速に品質管理する」方法が確立できるかもしれず、また、それにより本物のドリアンがさらに値上がりする可能性もあるとのことだ。

 ところで、余談となるが、「酒を飲みながらドリアンを食べると死ぬ」という説は有名である。実は嘘であり、古くからある迷信だという。というわけで、安心して食べて結構だ。もっとも、持ち込み禁止のホテルがあちこちにあるというのは事実であるが。(藤沢文太)

関連キーワードアメリカシンガポール香港マレーシア遺伝子がんDNA

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