小笠原の生態系、80年代に侵入の陸生ヒモムシが大きく破壊

2017年10月6日 21:43

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記事提供元:スラド

 小笠原諸島の土壌動物が、1980年代初めに侵入したヒモムシの一種に捕食されて大きく減少していたことが分かったという(東北大学の発表毎日新聞朝日新聞Scientific Reports掲載論文)。

 小笠原諸島の土壌にはワラジムシ類とヨコエビ類が住み、これらが土壌環境の安定化に大きな役割を果たしていたという。ところが1980年代以降、父島全域と母島の広い範囲でこれらが消えてしまったそうだ。長らくその原因は不明だったが、東北大学や日本森林技術協会、自然環境研究センターなどが調査を行った結果、陸生のヒモムシの一種である「オガサワラリクヒモムシ」がワラジムシ類、ヨコエビ類、クモや昆虫など節足動物を広く捕食していたことが分かったという。これによってワラジムシ類を主食とする肉食性昆虫も姿を消しているなど、生態系への影響は大きいようだ。

 オガサワリクヒモムシは国外から渡来した外来生物で、80年代初めに父島に侵入、90年代半ばに母島に侵入したとのこと。餌となる節足動物が近づくと、毒針のついた銛のような器官を口から発射して殺し、その後捕食する。過去の論文では節足動物は食べないとされていたため、今回発見されたものは「形態的に区別が困難な別種である可能性が高い」という。このヒモムシの生息域は拡大しており、また土壌動物相の劣化状況から判断すると、「母島の土壌生態系は遠からず壊滅するものと予想される」そうだ。ちなみにこのヒモムシは食酢で駆除できるとのこと。

 なお、ヒモムシ類は小笠原諸島だけでなく、世界各国で生態系に大きな影響を与えているそうだ(Yahoo!ニュース)。

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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

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