電話相手のストレスを感知 音声による感情認識システム登場

2017年10月1日 21:35

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記事提供元:エコノミックニュース

スワローインキュベートは、パナソニックの特許を活用した「音声による感情認識技術」によって電話相手の「怒り」「喜び」「平静」といった感情をリアルタイムに可視化するシステム「感情認識SDK/API」の開発を行っている。

スワローインキュベートは、パナソニックの特許を活用した「音声による感情認識技術」によって電話相手の「怒り」「喜び」「平静」といった感情をリアルタイムに可視化するシステム「感情認識SDK/API」の開発を行っている。[写真拡大]

 ソフトウェア開発を行うスワローインキュベートは、パナソニックの特許を活用した『音声による感情認識技術』を活用して、電話相手の「怒り」「喜び」「平静」といった感情をリアルタイムに可視化するシステム『感情認識SDK/API』を開発した。

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 感情認識技術は、顔の表情・テキスト・会話や音声等によって人の感情を読み取るというものであり、現在実用化に向けて開発が進んでいるという。近年ではこの感情認識技術がロボットにも搭載され始め、実用化の流れが加速しているという。

 同社の感情認識SDK/APIの技術は、発する音声や会話を元に感情を判定するものである。感情認識技術において、発せられる音声は「言語解析型」と呼ばれるものと「音響解析型」の2つに分類されるという。「言語解析型」のみであると複数の感情を含む言葉や固有名詞を多く含む場合の音声・会話では、感情の読み取りが困難であったが、そこに「音響解析型」を組み合わせることにより、最大70%程度、感情の認識が出来るようになったという。

 この技術はコールセンターで活用することで、例えばクレームが発生した場合に相手の感情を理解して適切な対応をとることによって、解約率の抑制につなげたり、発せられる言葉から潜在的ニーズを読み取ったりして商品やサービスの品質向上につながる効果が期待できる。また、面談や社内ミーティングに導入することで、パワーハラスメントの抑制効果等といった効果も期待されている。汎用性が非常に高く、ありとあらゆるシチュエーションで活躍すると考えられている。同社は現在ホームページ上にて問い合わせフォームを用意し、「無料でのテモの体験者」や「見積もりの相談」を実施し、品質の更なる向上を目指している。

見えない感情が読み取れるようになった現在、その進歩は凄まじいものである。今後の同社の動向に注目したい。(編集担当:久保田雄城)

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