ナイツ&マジック 第13章「Heaven & Earth」【感想コラム】

2017年9月30日 16:01

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ナイツ&マジック 第13章「Heaven & Earth」【感想コラム】©天酒之瓢・主婦の友社/ナイツ&マジック製作委員会

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 ナイツ&マジックもついに最終回を迎えました!三ヶ月もの間、筆者にお付き合いくださりありがとうございます。それでは最後の感想コラム、行ってみましょう!

Contents
1 ナイツ&マジック 第13章「Heaven & Earth」2 最終話と言う祭りの始まりですよ3 最大化戦闘形態、その力のほどは4 銀凰騎士団とジャロウデク軍の決定的な差5 エルの野望は果てがない

■ナイツ&マジック 第13章「Heaven & Earth」


 クシェペルカ王国の旧王都デルヴァンクールの奪還作戦に向かった銀鳳騎士団の前に、再びヴィーヴィルが立ちはだかる。

 エルはヴィーヴィルとの再戦を見据え、鹵獲した飛空船を改造した対空衝角艦・ジルバヴェールに魔導火節(デトネーションジャベリン)を用意。ヴィーヴィルは降り注ぐジャベリンをすべて破壊するも、それこそがエルの狙いだった。

 窮地に陥るドロテオに、オラシオは最大化戦闘形態(マキシマイズ)の発動を進言。エルとオラシオ、天才同士の意地が激突する。

■最終話と言う祭りの始まりですよ


 これで最後ということで、OPもスペシャル仕様。今までの回から抜粋したロボ、ロボ、ロボ!トイボックスが多いような気がしますが、誰の趣味なんでしょう?

 普段戦場には出ない鍛冶師部隊、全員緊張した顔つきでジルバヴェールを操艦しています…人手が足りないから仕方ないんですが、まさか初陣で最前線に出るとは思ってもみなかったんでしょうね。ところでこのジルバヴェール、銀凰騎士団によって外見のみならず中身にも改造が施されていまして、各部の操作を船橋からリモートコントロール出来るようにして省船員化と集中管理が両立出来るようになっています。そして、元の飛空船は魔導兵装で風を起こし、それを帆に受けて進む仕組みだったのを全て魔導噴流推進器に置き換えてあるのでした。ツェンドリンブル2機が載せてあるのはこのためです。独自の動力源を積んでいない理由としては、対ヴィーヴィル専用艦なので他に使い回す気がないせいではないでしょうか。

 一度接近したのに回頭したジルバヴェールを追ってヴィーヴィルも雲の上へ、周囲を気にせず戦える環境へ誘き寄せるのがエルの立てた作戦の第一段階でした。そして発射される空対空魔導飛槍ヴェスピアリ、その数なんと128連装!撃ち落とされることを見越したこの装備は、内部に油が充填されているのでイカルガが銃装剣を撃つと…ヴィーヴィルが一瞬で火達磨に!!

 前回のオラシオ特製煙幕もひどかったですが、エルの方も負けてはいません。場所を移したのは、地上部隊に引火したら大変なことになるからでしょうか…相手に勝つためなら手段を選ばない、恐ろしいマッド技術者×2の戦いです。間に挟まれたドロテオさんの身にもなりなさい。(苦労の様子に、さん付けで呼びたくなる有様とも言います)

■最大化戦闘形態、その力のほどは


ナイツ&マジック 第13章「Heaven & Earth」【感想コラム】

画像引用元:©天酒之瓢・主婦の友社/ナイツ&マジック製作委員会

 オラシオにさんざん煽られ、とうとうヴィーヴィルは竜血炉を起動。搭載した全ての魔力転換炉に高濃度エーテルが注がれていきます。……既に暴走してそうでヤバイ!原作者様のツイートによると、この際のエフェクトはアニメという媒体なことを考慮してマシマシになってるそうです。

 相手にとって不足なしと攻撃を続けるイカルガですが、なんと通じない!

 橋の下ろされた砦に走る新生クシェペルカ軍の前に、山ほど剣を積んだ幻晶騎士が現れました。グスターボの駆るアルケローリクスの魔改造機・死者の剣(デッドマンズソード)。並の騎操士では相手を出来ない猛者の出現に、エドガーのアルディラッドカンバーが立ち向かっていきます。準国王騎の強さを発揮するグスターボですが、戦っている間に砦内部のディー先輩とノーラ達によってもう片方の橋を下ろされてしまいました。アンタも報われないキャラだね…

 最大化戦闘形態(マキシマイズ)状態のヴィーヴィルを戦いながら観察したエルは、機体から溢れ出したマナが機体と同じ形状のバリアとなっていると判断を下します。そうなると取る手段はバリアの中に突入してのゼロ距離攻撃のみ!接近するイカルガを迎撃しようとしますが、直接制御によって超絶的な反応速度を有するイカルガには全て対応されてしまいます。

 あー…突然のガンダムみたいな演出に思わず呆然としてしまいましたが、ジャンル違いという決定的な溝が2人のメカオタクを対立させるわけです…やるなら2人だけでやってくれた方が平和な気がしますが、ここは戦場なのでそうもいかない。

■銀凰騎士団とジャロウデク軍の決定的な差


ナイツ&マジック 第13章「Heaven & Earth」【感想コラム】

画像引用元:©天酒之瓢・主婦の友社/ナイツ&マジック製作委員会

 死者の剣のあまりの猛攻に、何とアルディラッドカンバーの盾が破壊されます!しかし、戦争は一人でするものでないのはこちらも同じ、全ての剣を受け止めたアルディラッドカンバーの後方から金獅子のブラストハウリングが放たれ、死者の剣はバラバラに…対して持ちこたえたアルディラッドカンバーをエドガーは称えます。この辺りの描写を見ていると、攻撃力を高めるために機体寿命が縮むほどの負荷を強いるジャロウデク王国と、自分の機体に愛着を持ち共に力を磨き上げるフレメヴィーラ王国との差が感じられました。

 エルのセリフが悪役みたいですが、ヴィーヴィルは最大化戦闘形態の負荷に耐え切れず艦橋の窓が破損、ついに通常状態にもどります。生き残ったドロテオは艦橋から騎士像へ移動し、ヴィーヴィルを自ら操縦し始めました。原作者様のコメントによれば、飛空船の騎士像はこの世界で有力な操縦機器が幻晶騎士しか存在しないために付いているそうですが、ドロテオの操縦によってヴィーヴィルは女王の乗るカルトガ・オル・クシェール二世(セカンド)目掛け特攻を仕掛けます!

 そこに割り込んだイカルガ、エルはロボットパイロットになれて愛機に自信があるなら一度は言ってみたいセリフと共にヴィーヴィルの落下を防ぎにかかりますが、騎士像の法撃を防ぐ手立てがないところへ今度はキッドのツェンドリンブルがジルバヴェールから飛び出し、ヴィーヴィルの船体を駆け上がって騎士像へ止めを刺しました!地上でも空でも、チームワークに勝る銀凰騎士団が勝利を収めたのです。

 全ての戦力を要塞の防衛に回していたためデルヴァンクールは無抵抗で開城され、ジャロウデク王国の唱えた西方統一の野望は潰えました。

 エレオノーラの戴冠式を見届け、銀凰騎士団はジルバヴェールに色んなものを積んでフレメヴィーラ王国へ帰る準備を始めます…が…ソレを回収しちゃったのかー…そっかー…

 ジルバヴェールを訪れたエレオノーラの目的は、やはりキッドに会うことのようでした。荷物の陰からエル達が様子をうかがっていますが、銀凰騎士団の女性陣は意中の男性が揃って朴念仁であることにあきらめの表情。

 帰途に就くジルバヴェールの下を、一台の幌馬車が進んでいきます。乗っているのは沈痛な表情のジャロウデク軍の生き残り達でしたが、その屋根の上でグスターボが「あと7つ山を越えればジャロウデクだ!」と激を飛ばしているので、多分彼らは無事に帰りつくでしょう。原作ではグスターボのその後について語られていますし。

 と思ったら、妙な飛行機械が…?アンタそれ死の商人のセリフや。原作ではこの人戦場に出てこないんですが、ジャロウデク王国の敗北の知らせが入ったとたんにヴィーヴィルの基幹技術を含めた研究成果丸ごと持って失踪します。…アニメの方が余計に酷いですね。今のところWEB版にも再登場してませんが、今度出てくる時もとんでもないもの引っ提げてくるんだと思うと…(溜息)

■エルの野望は果てがない


ナイツ&マジック 第13章「Heaven & Earth」【感想コラム】

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 本国に無事帰還を果たした銀凰騎士団は前国王アンブロシウス陛下からねぎらいの言葉を受けます、今回の戦勝の褒美としてエルが望んだのは彼ら専用のラボ!なんでラボかと言うと、飛空船対応の“空戦用”幻晶騎士を早速考えるからです。が、エルが熱く語れば語るほど主だった面々の表情が引きつっていきますね…そのうちワーカホリックで倒れそうですが、ロボのためなら満足とかエルはけろっとした顔で言うんでしょう。

 大西域戦争を経て、飛空船の技術はセッテルンド大陸の各国にもたらされることになりました。そして、飛空船を使った新しい時代が訪れることになるのですが…それはまた別の物語です。

 原作5巻まで1クール13話に収めるということで、どうするつもりなんだと思ってたらナレーションを上手く使ったメリハリのある構成でまとめましたね。2期を期待して下さる方もおられるようですが、いかんせん原作単行本がアニメ終了直後に8巻の刊行でして、ストックがもうないという。

 それでも、またいつか動く銀凰騎士団の面々や幻晶騎士を見られることを願って、最終回の感想コラムとさせていただきます。ありがとうございました!

タイトル
ナイツ&マジック

監督
山本裕介

声優
エルネスティ・エチェバルリア:高橋李依
アデルトルート・オルター:大橋彩香
アーキッド・オルター:菅原慎介
エドガー・C・ブランシュ:内匠靖明
ディートリヒ・クーニッツ:興津和幸
ヘルヴィ・オーバーリ:伊藤 静

公式サイト
http://knights-magic.com

 ナイツ&マジック 感想コラムのまとめ

(あにぶ編集部/如月)

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