ソニー、左右独立な音を演出する完全ワイヤレスヘッドホン 高音質を追及

2017年9月6日 07:10

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「WF-1000X」の着用イメージ(写真: ソニーの発表資料より)

「WF-1000X」の着用イメージ(写真: ソニーの発表資料より)[写真拡大]

  • 上「WF-1000X」、下左「WH-1000XM2」、下右「WI-1000X」(写真: ソニーの発表資料より)

 ソニーは5日、「1000Xシリーズ」を含むヘッドホン11機種を7日に発売すると発表した。長年培ってきた音楽の技術を駆使し、業界最高クラスのノイズキャンセリング性能を、ワイヤレスヘッドホンに実装している。特に、左右独立の完全ワイヤレスのヘッドホンは、ソニーの音楽への拘りであり、今までにない音の演出が可能となるであろう。

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 「1000Xシリーズ」は、昨年発表した最高峰「MDR-1000X」の後継機種であり、ベルリンで開催中のIFA2017にて披露された。ソニー欧州法人の粂川社長によれば、「MDR-1000X」は予想以上の反響であり、欧州におけるヘッドホンのシェアは、台数・金額とも1位であるという。

●拘りのノイズキャンセリング

 ヘッドホンの内側と外側に配置された2つのセンサーでノイズを集音し、騒音を打ち消す効果のある信号を高精度に生成する。これが「デュアルノイズセンサーテクノロジー」である。次に、周囲の騒音を常に分析し、3つのノイズキャンセリングモードから最も効果的なモードを自動で選択する。これを「フルオートAIノイズキャンセリング」と呼んでいる。

 ユーザーの装着状態や耳の大きさ等に合わせてノイズキャンセリング性能を最適化する「パーソナルNCオプティマイザー」を実装。加えて、気圧計を内蔵することで、飛行機に搭乗中など気圧の変化に合わせてノイズキャンセリング性能を最適化する機能も世界で初めて実現したという。

●ヘッドホン「1000Xシリーズ」の特長

 1000Xシリーズは、ワイヤレスかつノイズキャンセリングをコンセプトとしている。着装方法によって、オーバーヘッド型ヘッドホンの「WH-1000XM2」、インナータイプで首掛け仕様の「WI-1000X」、そしてソニー初の左右独立の完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000X」の3タイプである。

 3タイプともに、スマートフォン専用アプリ「Sony | Headphones Connect」に対応し、スマートフォンの各種センサーでユーザーの行動を検出して自動でノイズキャンセリングや外音取り込み機能を切り替える。また、これらは設定も可能であり、ボイスのみを強調すると人の声のみが聞こえるといった別の用途にも使えるという。

 ワイヤレスでありながら、ハイレゾ相当の高音質が可能という。CD音源やMP3圧縮音源ならば、ハイレゾ相当にアップスケーリングする。一方、ハイレゾ音源ならば、それを伝送できる伝送速度を実現しているようだ。

●完全ワイヤレスヘッドホン(ソニー、「WF-1000X」)のテクノロジー

 アンテナ性能や連続再生時間と耳に収まる大きさのバランスが重要であろう。接続安定性の確保や電池持続時間3時間、そして左右独立な音を転送する回路の内臓を考えれば、耳に収まるベストのサイズになっていると思われる。

 左右独立に音を再生することにより、今までにない臨場感や音質が追求できる余地ができたと考える。ケーブルからもノイズからも解放されたがユーザーに、新たな感動を与えることが、ソニーブランドの復活になるであろう。(記事:小池豊・記事一覧を見る

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