ユーロ週間見通し:もみあいか、ユーロ高についてのECBの見解に注目

2017年9月2日 15:02

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記事提供元:フィスコ


*15:02JST ユーロ週間見通し:もみあいか、ユーロ高についてのECBの見解に注目
■伸び悩み、ユーロ高に対する懸念広がる

先週のユーロ・ドルは伸び悩み。北朝鮮によるミサイル発射を受けてリスク回避のユーロ買い・米ドル売りが活発となり、一時1.2070ドルまで上昇した。しかしながら、メルケル独首相が「ユーロ相場は輸出のパフォーマンスに影響する」との見方を示したことや、米経済指標の改善を意識してリスク回避のユーロ買いは縮小。ユーロ高を懸念する欧州中央銀行(ECB)関係者が増えているとの一部報道もユーロの上昇を抑えた。取引レンジ:1.1823ドル-1.2070ドル。

■もみあいか、ECB理事会が重要イベントに

今週のユーロ・ドルはもみあいか。7日開催の欧州中銀(ECB)理事会で政策金利の据え置きは織り込み済み。資産買入れプログラムの変更について言及した場合、ユーロ選好地合いとなりそうだ。ただ、ユーロ高を懸念するECB関係者が増えていることから、金融政策の現状維持が決まった場合、ポジション調整的なユーロ売りが増える可能性がある。

予想レンジ:1.1800ドル−1.2000ドル

■下げ渋り、米ドル高・円安の影響受ける

先週のユーロ・円は下げ渋り。ECB関係者はユーロ高・米ドル安の進行を警戒しているとの思惑で投機的なユーロ買い・円売りは縮小した。しかしながら、米ドル・円相場は円安方向に振れたことでユーロの対円レートは下げ渋った。日本の長期金利が一時マイナスになったこともユーロ・円相場を下支えした。取引レンジ:129円66銭-131円71銭。

■もみあいか、ユーロ高についてのECBの見解に注目

今週のユーロ・円はもみあいか。7日開催の欧州中銀(ECB)理事会では政策金利据え置きの公算だが、ユーロ高進行に対する懸念が表明された場合、対円でユーロは伸び悩む可能性がある。ただし、資産買入れプログラムの変更に言及した場合、投機的なユーロ売りが広がる可能性は低いとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・5日:7月小売売上高(前年比予想:+2.0%)
・5日:4-6月期域内総生産確報値(前年比予想:2.2%)

予想レンジ:129円00銭-132円00銭《FA》

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