外貨預金の利用者、実際はどれくらいいるの?

2017年6月25日 18:53

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 空前の低金利時代が続いている日本。10万円を1年定期に預けても1年後の利息はほんのわずか。少しでも資産運用したいと考え、近年、外貨預金やFXを検討する人がいるという。マイボイスコムは、9回目となる「外貨預金」に関するインターネット調査を5月に実施し、10,947件の回答を集計、その調査結果を発表した。

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 いまいち実態が掴みづらい外貨預金とは一体何か?一言で説明するならば、米ドルなど外国通貨建ての預金のこと。主に預金利息の高い外貨を狙うのが一般的だ。米ドル、ユーロ、オーストラリアドルをはじめ、イギリスポンドやスイスフラン、香港ドル、南アフリカランドなど様々な通貨建ての預金が取り揃えられている。

 果たして外貨預金をやっている人は多いのか少ないのか――集計結果では、外貨預金の利用経験者は全体の2割だった。「現在している」が10.1%、「以前していたが、現在はしていない」が10.3%だった。利用者・利用経験者は、男性や高年代層で高い傾向。現在のメイン利用者は、男性30代以上と女性50代以上で1割強あり、また世帯収入が高いほど比率が高かった。

 外貨預金をしている金融機関は、「住信SBIネット銀行」「三菱東京UFJ銀行」「新生銀行」「証券会社」「ソニー銀行」などが利用経験者の各1割。現在利用者の外貨預金充当額は、日本円換算で「10万円~50万円未満」「50万円~100万円未満」「100万円~200万円未満」が各2割。50万円未満は合計3割強だった。

 外貨預金をする理由・きっかけは?という質問には、「金利がよいので中長期間で保有し、金利差益を求める」が利用経験者の36.6%、「為替レートの変動を利用し、中長期間で保有し、為替差益を求める」が27.7%。現在の利用者では、「資産のポートフォリオの一環として、リスク分散のため、組み入れている」「ハイパーインフレになったときに、円しか持っていないと不安だから」などリスク分散のために運用しているが各2割弱だった。

 今後外貨預金を「したい(続けたい)と思う」は12.1%、「特にしたいとは思わない(続けたくない)」が52.3%。利用意向は過去調査と比べて減少傾向、「わからない」(35.6%)は2011年以降増加傾向である。

 今回の調査結果をまとめると、現在外貨預金をしている人は約1割程度、多くの人々は外貨預金に対して後ろ向きだった。その理由としては、外貨預金の実態がよく分かっていない・掴みづらいというために実際にトライ・運用している人は少ないようだ。多少の専門的な知識を要する外貨預金は金融の専門家でも賛否両論ある。儲かる場合もあるし、その逆もある。外貨預金は資産運用の一つ、チャレンジするかしないかはあなた次第だ!(記事:久保圭大郎・記事一覧を見る

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