リンガーハットが初の1位、飲食部門の顧客満足度 JCSI6業種調査

2017年6月21日 15:33

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 サービス産業生産性協議会は、2017年度「JCSI(日本版顧客満足度指数:Japanese Customer Satisfaction Index)」第1回調査として、6業種(コンビニエンスストア、シティホテル、ビジネスホテル、飲食、カフェ、事務機器)における、のべ69企業もしくはブランドの満足度を発表した。

【調査結果は】2017年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第1回調査結果発表

 この調査は、統計的な手法による総計約12万人以上の利用者からの回答をもとに実施する日本最大級の顧客満足度調査だ。業種・業態の横断での比較・分析を行い、6つの指標で顧客満足度構造とポジショニングをチェックすることが可能。「顧客の評価を起点とした業種を超えた競争」を促すことで、付加価値や顧客満足を高める経営が日本全体に広がり、企業の成長と国際競争力の強化に役立つことを狙いとし、2009年度から発表を行っている。

 コンビニエンスストア部門では主に北海道を中心に営業している「セイコーマート」が前年度に引き続き顧客満足1位を獲得。知覚価値、推奨意向、ロイヤルティでも第1位、このうち知覚価値は4年連続の第1位。コンビニの雄「セブン-イレブン」は顧客満足第2位だったが、顧客期待、知覚品質では第1位を獲得している。

 シティホテル部門は「帝国ホテル」が調査開始以来9年連続の顧客満足第1位だった。全指標で2年以上の連続第1位、シティホテル部門では他を寄せ付けない顧客満足度だ。顧客満足第2位は「日航」で、知覚価値、推奨意向、ロイヤルティの3指標でも「帝国ホテル」に続く高評価を獲得している。顧客満足第3位は「オークラ」だった。

 ビジネスホテル部門は、「リッチモンドホテル」が3年連続の顧客満足第1位に輝いた。顧客満足度の他4指標でも1位となっており、このうち、知覚品質、推奨意向は7年連続の第1位。顧客満足第2位は「スーパーホテル」、顧客満足第3位は「ダイワロイネット」だった。

 飲食部門は「リンガーハット」が初の顧客満足第1位を獲得した。顧客期待、知覚品質、ロイヤルティでは「モスバーガー」、知覚価値は「サイゼリヤ」、推奨意向は「木曽路」が第1位。また、レストランチェーンのカテゴリーでは、「サイゼリヤ」が第1位となっている。

 カフェ部門は「ドトールコーヒー」が3年連続の顧客満足第1位。顧客期待、知覚品質、推奨意向の3指標は「スターバックス」、知覚価値は「カフェ・ベローチェ」、ロイヤルティは「コメダ珈琲店」が第1位だった。顧客満足第2位は「ミスタードーナツ」、第3位は「コメダ珈琲店」となった。

 事務機器部門は「富士ゼロックス」が7年連続の顧客満足第1位となった。「富士ゼロックス」は知覚品質・知覚価値でも1位。顧客満足第2位となった「キヤノン」は顧客期待、推奨意向、ロイヤルティで1位となり、残り3つの指標では第2位だった。

 2017年度の第1回調査の6業種を指標で比較すると、「シティホテル」が最高点、中央値ともに最も高く、次いで「ビジネスホテル」となっていた。「カフェ」と「事務機器」は評価の幅がやや狭くなっていた。普段通っている店舗、利用しているサービスの顧客満足度が気になってしまうという人も多いことだろう。この指標を参考に他の店と比較するのも面白い考察ではないだろうか。ぜひトライしてみては?(記事:久保圭大郎・記事一覧を見る

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