RIZAPーG Research Memo(4):全セグメントが黒字化を達成

2017年6月8日 15:06

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記事提供元:フィスコ


*15:06JST RIZAPーG Research Memo(4):全セグメントが黒字化を達成
■業績の動向

1. 2017年3月期決算の概要
RIZAPグループ<2928>の2017年3月期決算は、売上収益95,299百万円(前期比76.7%増)、営業利益10,212百万円(同223.3%増)、税引前利益9,604百万円(同242.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益7,678百万円(同383.7%増)と大幅増収増益で着地した。

事前予想との比較では、売上高は4,701百万円(4.7%)の未達となったが、営業利益以下の各利益項目は予想を上回り、利益についてはコミットメントを達成できた。売上高についても、500億円規模から倍増を狙うという規模感に照らすと、4.7%の未達という結果は評価に十分値する実績と言えると弊社では考えている。

セグメント別では、売上高については全セグメントが増収を達成した。利益面ではアパレル関連とエンターテイメントの両セグメントが黒字転換を果たし、全セグメントが黒字となった。

美容・健康関連事業は売上収益38,225百万円(前期比34.4%増)、営業利益6,920百万円(同58.8%増)となった。主力のRIZAPボディメイク事業は月間1,500~2,000人の会員増加のペースが継続し、累計会員数が約80,000人に達した。弊社が最も重要なKPIと考える再契約率は前期比1.37倍となり、収益性改善に貢献した。マルコはコスト削減の徹底で黒字転換を果たし、来期以降の収益拡大に向けて着実に準備が進んでいる。詳細は後述するが、ボディメイク以外のRIZAP関連事業(ゴルフ、英語、料理教室など)の事業開発が順調に進み、2018年3月期に本格展開する準備が整ったことも大きな注目点だ。

アパレル関連事業は売上収益13,042百万円(前期比41.9%増)、営業利益1,743百万円(前期は585百万円の損失)となった。エンジェリーベとアンティローザが堅調に推移したほか、馬里邑、三鈴が通期ベースで黒字転換を果たした。夢展望は経営改革を進め、第3四半期単独期間では黒字転換を果たした。

住関連ライフスタイル事業は売上収益33,253百万円(前期比287.4%増)、営業利益1,150百万円(同601.2%増)となった。イデアインターナショナルはホットプレート等のキッチン家電やトラベル用品が引き続き順調に販売を伸ばした。投資注文住宅のタツミプランニングはデザイン力を武器に順調に業績を伸ばした。パスポートは2016年5月のグループ入り以来、滞留在庫削減や店舗投資を推進したこともあり営業損失を計上しているが、コスト構造改革なども同時に進め、今期の改善に向けた準備を整えた。

エンターテイメント事業は売上収益12,044百万円(前期比38.6%増)、営業利益1,783百万円(前期は152百万円の損失)となった。SDエンターテイメントは第4四半期に盛り返し、前期比増収増益を達成した。2016年4月にグループ入りした出版の日本文芸社は、『女子のライザップ』を出版するなど、メディア戦略としてのシナジー拡大に取り組んだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《TN》

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