Bluetooth機器による指静脈を利用した本人認証システム

2017年5月1日 22:05

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Bluetooth接続指静脈認証ユニットFVA-U4BT。(画像:イデア・レコード発表資料より)

Bluetooth接続指静脈認証ユニットFVA-U4BT。(画像:イデア・レコード発表資料より)[写真拡大]

 WEBマーケティング事業などを手がけるイデアレコードと、静脈認証技術を開発・提供するモフィリアは、共同で、Bluetooth接続機器による指静脈を利用した本人認証システムの提供を開始する。

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 指静脈認証とは、静脈認証の一種であり、指の内側にある静脈のパターンを使って個人特定を行う方式である。静脈認証というのは、静脈血中の還元ヘモグロビンに吸収される近赤外線によって指を撮影、静脈パターンを抽出する技法。あらかじめ登録されている静脈パターンと、機器によって撮像されたパターンとのマッチングを行うことで認証を行う。

 ちなみに、モフィリア社はソニーからスピンアウトした企業であり、その指情報認証技術はソニーが開発した技術を継承している。

 手指を個人認証に使うという性質上、指紋認証に近い性質を持っているが、指静脈情報は指紋認証よりも肌の状態などに影響される可能性が少なく安定的であり、また、指紋のように撮影画像から読み取ったり、テープや粘土などによって採取したり、また偽造したりなりすましたりすることが困難であるという特徴がある。

 この認証システムは、専用のアプリケーションをインストールしたAndroidの端末とモフィリアの認証ユニットFVA-U4BTだけで、個人の本人特定が行えるサービスとなっている。大型の設備は必要なく、また、前述のように偽造やなりすましは困難であり、セキュアである。

 考えられる運用シーンは様々である。たとえば、セキュリティ性の求められる出勤打刻管理。医療現場における、患者の取り違えなどを防止する本人特定。徘徊する認知症者の身元特定。病院における、診察券なしでの通院。温泉、海水浴場など財布やカードを持ち歩きにくい場所での決済などでの使用。社員食堂など、特定エリアにおけるデポジットを運用した決済。金融機関での本人特定。などといった具合だ。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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