アマゾン、「第1類医薬品」販売開始 リアップ、ガスター10など

2017年4月18日 18:47

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第1類医薬品の通信販売を解禁する薬事法の改正は2014年に行われた。

第1類医薬品の通信販売を解禁する薬事法の改正は2014年に行われた。[写真拡大]

 インターネット通販大手Amazonが、日本アマゾンの通販カテゴリの一つ「Amazonファーマシー」において、「第1類医薬品」の販売を開始した。IT media NEWSなどが報じている。第1類医薬品とは、処方箋がなくても買えるいわゆる市販薬の中では最も取扱いが厳しいカテゴリ、薬剤師による説明を行わなければ販売ができない商品に分類されている。発毛剤リアップ、胃薬ガスター10などがこれに該当する。

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 基本的なところから話をしていこう。第1類医薬品とは何か。医師の処方箋は必要としないが、副作用、相互作用などの面で安全性上、特に注意を要する医薬品で、生活者が薬剤師の説明を聞かずに購入することがないよう、すぐには手の届かない場所に陳列などすることとされており、販売は薬剤師に限られている医薬品である。よって、ドラッグストアで売るにしても薬剤師が滞在している時間に対面販売で売らねばならず、通信販売での入手は原理的に困難と言われていた。

 ちなみに2類、3類というのもある。リスクが中程度であるものが2類である。2類は商品種類的にはもっとも多いカテゴリで、代表的なのはバファリンであろうか。一番問題が生じにくい薬は3類に分類されている。たとえばビタミン剤などである。

 さて。アマゾンによる第1類医薬品販売であるが、特徴というか、法的に条件をクリアするために必要であったのだろうと思われるが、インターネット上とはいえ薬剤師が(どこかに)滞在していて、注文のチェックをしているらしい。薬剤師が不適切と判断した場合には、購入はできない。また、薬剤師のチェックを挟む都合上、アマゾンお得意のワンクリック購入にも対応していない。

 サービス開始直後ということもあろうが、現時点(4月18日現在)でのラインナップは、100を切っている。だが注目すべきは、「あまり対面で買いたくない」薬がラインナップされていることである。たとえば排卵検査薬「ドゥーテストLH」。女性用発毛剤「リアップリジェンヌ」。それに、「フェミニーナ」などの婦人薬といった具合である。

 アマゾンは、また一つ、新たな時代を切り開こうとしているようだ。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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