【中国の視点】原油と金相場、米国のシリア攻撃で当面高止まりか

2017年4月11日 09:13

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記事提供元:フィスコ


*09:13JST 【中国の視点】原油と金相場、米国のシリア攻撃で当面高止まりか
米軍は6日、シリア空軍基地をミサイル攻撃した。シリアのアサド政権が反体制武装勢力に対して何度も化学兵器を使用したことが攻撃の理由として挙げられた。

米軍によるシリアの攻撃を受け、原油と金価格はともに上昇した。中国の専門家は、今後の原油価格の見通しについて、1バレル当たり50米ドル前後で推移する可能性があるとの見方を示した。この価格なら米国産シェールオイルの採算が取れるため、市場シェアの拡大につながる。また、消費者側もこの価格なら受け入れられやすいと指摘した。

専門家は、アサド政権を支援するロシアとイラン政府がともに米国のシリア攻撃を「容認できない」との認識で一致しており、こうした地政学的リスクがしばらく継続する可能性があると予測した。また、金価格について、リスク回避的な買いからしばらく安定的に推移すると予測されている。

ただ、アフガニスタン紛争とイラク戦争が米国の財政状況を大幅に悪化させた経緯があり、今回のシリア問題がイラク戦争などのように長引く可能性が低いとの見方が優勢になっている。そのため、金と原油価格の中長期的な見通しの不透明感依然残されていると指摘された。《ZN》

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