未来の車に金属は使われない? 続々と登場する軽量新素材

2017年3月10日 16:36

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未来の車は、どのような構造を持ち、どのようなデザインを描かれることになるのだろうか。

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 未来の自動車とはいかなるものであるか。水素エネルギーの利用、自動運転など、多くの新技術が水面下で台頭しつつあるが、それらとは別の視点もある。未来の車は、どのような構造体となるか、という問題だ。未来の車において用いることができそうな、注目の新素材が、次々と登場している。

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 例えば、「セルロースナノファイバー」(以下、CNF)。CNFは名前の通り、セルロース、つまり木や竹などの植物の細胞から作られる。植物の繊維をナノサイズまで分解し、それを再構成することで、鉄と比べて5倍の硬さを持ち、しかし重さは5分の1という高強度軽量素材を作り上げることができるのだ。

 現在、これを車体に用いた軽量な次世代自動車を開発すべく、多くの製紙企業がしのぎを削っている。

 ただし、CNFは、何しろセルロースなので、熱に弱いという問題がある。最高でも耐熱温度は約280度程度であり、エンジン回りなどをCNFだけで作るのは技術的に困難である。

 そこで着目されているのが、バイオポリイミドやリグノフェノールをCNFと組み合わせる技法だ。

 一つずつ解説しよう。バイオポリイミドとは何か。簡単に言うと、石油ではないもの、生物由来の物質から作った新しいプラスチック、バイオプラの一種である。バイオプラも基本的には熱に弱いという弱点を持っていたのだが、最近開発されたバイオポリイミドは、400度ほどの高温に耐えることができる有望な素材である。

 次にリグノフェノール。これは木材由来のマテリアルである。樹木の繊維を束ねている「リグニン」という粘着性のある物質から抽出したもので、他の樹脂と混ぜ合わせて加工すると、軽量で丈夫で加工しやすい素材を作ることができる。そして、燃えにくく、断熱性に優れる。

 金属の生産・加工にはどうしても多量のCO2排出が伴う。従って、金属に頼らない製品の開発は、それ自体で地球温暖化への対策となる。いずれ未来の世界では、「この車は金属でできているのか。大変な年代ものだね」などと言われるような日が来るのかもしれない。(藤沢文太)

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