三井智映子と学ぶ「資産運用のABC」~あなたは“お金のデザイン”ができていますか?(6):若いうちから学びたいお金のこと

2017年1月19日 16:58

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記事提供元:フィスコ


*16:58JST 三井智映子と学ぶ「資産運用のABC」~あなたは“お金のデザイン”ができていますか?(6):若いうちから学びたいお金のこと


こんにちは、フィスコリサーチレポーターの三井智映子です。
資産運用の基礎知識を一緒に学んでいきましょうというこの連載ですが、今回は、お金を増やすということ以外の、若いうちから資産運用を始めるメリットについてお伝えしたいと思います。

若くから資産運用を始めるメリット。それはズバリ、「経済に興味が持てるようになり、教養がつく」ということです。

例えば国内株式を保有していると、持っていない時に比べて株価が気になりますよね。すると、普段聞き流している「今日の日経平均株価は…」という言葉が耳に入ってきます。
そしてそのうち「なんで株価は上がったり下がったりするんだろう」と考えるようになって、例えば金利が上がると株価は下がる傾向にあり、原油が上がると株価が下がる傾向にある…、などということが見えてきたりします。

為替についても同様です。
FXでドルを持っていたり、米国債やアメリカの株式を保有したりしていると、当然ドルの値動きが気になりますよね。日本株を持っていたとしても、為替と株価が連動して動くことに気づかされることになるでしょう。すると、毎日の為替の動きに敏感にならざるを得なくなります。

ちなみに、基本的に円高になると日経平均株価は下がります。日経平均に採用されているような大企業には、輸出を中心に、海外でのビジネスの占める割合が高い企業が多いため、円高になると、業績にマイナスの影響が出ると想定されるからです。
分かりやすく言うと、日本の企業がアメリカで同じ100万ドルの売上をあげた場合、1ドルが100円の場合は売上は100×100万ドルで1億円、1ドルが90円と円高になっていると売上は90×100万ドルで9000万円と、1000万も減収が発生してしまう、ということです。つまり、円高になるほどマイナスな状況に陥ってしまうわけですね。
またドルで資産を持っている企業も、同じように為替レートによりその資産額が変わってきます。そして、それが株価へも影響してくるわけです。

株価や為替相場以外でも、皆さんが日常、何気なく目にしているテレビのニュースや新聞に出ている記事は、その多くが経済と繋がっています。
例えば東京オリンピック開催などは、まさにその好例と言えます。単純に考えても、オリンピックを開催するためには、いろいろな施設を作らなければならない→インフラ投資が進む→建設関係の株価が上がりそう→それに必要なセメントや鉄鋼などの資材関係も上がりそう…とか、観光客増加でホテル需要の増加や、外国人もたくさん来るので翻訳関係の需要増加が見込まれる…とか。もちろん地価上昇の効果も期待できますよね。

もっと身近なところで言えば、気象ニュースも経済と繋がっています。最近は野菜が高騰して家計には厳しかったですが、これも気象の影響ですよね。
例えば厳しい寒波が訪れると、食品や流通にはマイナスの効果がある反面、ホームセンターや暖房用の燃料を精製、販売する企業など、利益を得られると思われる企業もあるわけです。

資産運用を始めることで、株式や投資信託などの商品に触れていると、ひとつのニュースから、こんなふうにいろいろと連想して考えられるようになっていきます。こうした「考えグセ」をつけることで、経済リテラシーが上がっていくわけです。

資本主義社会で経済リテラシーが高いということはとても価値があることだと思います。ましてや現在の日本のように、資産の目減りや老後の心配などが現実のものとなろうとしている状況では、生活を守っていくためにもなくてはならない要素だと言ってもいいのではないでしょうか。
しかし一方では、経済や金融のことを教えてくれる場所というのは多くありません。しかも今進行している経済や今後の経済について、自分で考える力をつけてくれるところは少ないでしょう。
そういう点においても、若いうちから投資を始めることで経済に興味を持つ、そして自分で自分が保有している商品の値動きから経済を紐解いてみるというのは、なかなかよい方法だと思うのです。

とはいえ、いきなり株を始めましょう、というのもハードルが高いですよね。そこでおススメしたいのが、預金と株式やFX投資の中間にあるような、気軽に始められる商品への投資です。この連載では何度も紹介している「THEO」のような、ロボアドバイザーによる自動分散投資などは、まさにその代表格と言っていいでしょう。運用をすべてお任せできるので、手軽に利用でき、手数料も安価。預金以上のリターンが期待できる資産運用サービスです。

次回の連載では、私よりも若い世代、現役の女子大学生の人たちをゲストに迎えて、そうした最新の投資商品の存在も含めて、社会人になる前に知っておくべきお金の付き合い方や、お金についての教養、そしてそのためにまずは投資を始めることの優位性などを、彼女たちからの疑問、質問に答えながら、お伝えしていく予定です。

三井智映子と学ぶ「資産運用のABC」は、資産運用の基礎を三井智映子の見解でコメントしています。

フィスコリサーチレポーター三井智映子《FA》

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