日立の人型ロボット「EMIEW3」が空港で旅行者を案内―羽田で実証実験

2016年9月3日 19:20

印刷

日立製作所のヒューマノイドロボット「EMIEW3」。(日立製作所の発表資料より)

日立製作所のヒューマノイドロボット「EMIEW3」。(日立製作所の発表資料より)[写真拡大]

  • 日立製作所は、ヒューマノイドロボット「EMIEW3」を活用した旅客サービスの実証実験を羽田空港で実施する。図は、実証実験のイメージ。(日立製作所の発表資料より)

 日立製作所(日立)と日立ビルシステムは2日、日立が開発したヒューマノイドロボット「EMIEW3」を活用した旅客サービスの実証実験を、同日から羽田空港国内線第2旅客ターミナルで開始すると発表した。「EMIEW3」が空港の利用者に店舗や施設の情報を案内したり、目的地への誘導を行う。これによって、多様な利用者に合わせたサービス品質の向上や、案内方法の最適化によるスムーズな移動の実現などを図るという。

 「EMIEW」は日立が2005年に開発し、改良を重ねて今年4月に「EMIEW3」を発表した。「EMIEW3」は顧客サポート業務の支援を行うことを目的に開発されており、公共スペースや商業施設などで、サポートを必要とする利用客のもとに自ら移動し、接客・案内などのサービスを行う機能を持つ。

 今回の実証実験は3段階に分けて行われる予定で、第1段階(9月2日、6~7日)では、「EMIEW3」が専用の案内カウンターで空港利用者を迎え、日本語、英語の二カ国語で応対する。空港利用者の問いかけに対して、案内カウンターの隣に設置した案内情報ディスプレイと連携し、ディスプレイに表示された地図や、空港施設の概要、店舗の写真などの情報を使って案内を行なう。

 第2段階(9月8日~14日)では、「EMIEW3」が空港利用者の問いかけに対して、自律走行で案内情報ディスプレイまで誘導し、回答と説明を行なう。

 第3段階(12月頃)では、目的地までの案内を希望する空港利用者の要望にもとづいて、「EMIEW3」がフロア内をより広範囲に走行し、目的地まで案内する。

 日立らは、これらの実証実験を通して、空港などの公共スペースや商業施設など人が多く集まる場所での接客・案内サービスの充実に向けた新たな付加価値の創出を目指すとしている。

関連キーワード

関連記事