NEC、ブラジルのITセキュリティ企業Arcon社を買収

　NECは19日、中南米地域の統括会社NECラテンアメリカ社を通じて、ブラジルのITセキュリティ企業Arcon Informatica S.A.を買収する契約を締結したと発表した。ブラジルでのITサービス事業の強化を図る。

　同社によると、Arcon社は設立が1995年で、ITセキュリティに関するコンサルティング、システム構築、マネージドサービスの事業を手掛けている。政府機関やエネルギー・金融・通信・製造などの様々な業種に大手顧客を持つという。

　NECは、今回の買収によって、Arcon社のITセキュリティ領域の技術・ノウハウや大手顧客への対応力などを活用し、ブラジルでのITセキュリティ事業の拡大を推進するという。また、両社の既存顧客へのクロスセル（相互販売）によるシナジー効果の創出を図るとしている。

　NECは1968年にブラジルに現地法人を設立し、ブラジルで通信・放送インフラの整備など多数の重要な国家プロジェクトに参画してきた。近年は通信事業者向けネットワーク事業のほか、生体認証技術を活用したセーフティ事業や、空港やスタジアムなどの大規模施設における総合的なICTインフラの構築事業を強化している。