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災害情報共有で次世代AR活用へ

サイバネットシステムは、エルバホールディングスと共同開発した次世代AR搭載型アプリを活用して「危機災害情報AR カード事業」を展開していくことを発表した。「危機災害情報AR カード」では、アプリを搭載したスマートフォンをかざすことで、災害に関するさまざまな情報を入手できる。[写真拡大]
スマートフォンでのアプリの普及によって、AR(拡張現実)技術に注目が集まっている。サイバネットシステムは、エルバホールディングスと共同開発した次世代AR搭載型アプリを活用して「危機災害情報AR カード事業」を展開していくことを発表した。「危機災害情報AR カード」では、アプリを搭載したスマートフォンをかざすことで、災害に関するさまざまな情報を入手できる。
サービスの活用は地域住だけでなく県外や訪日外国人も対象としており、日本語を使えない情報弱者に対しても視覚的に多言語対応した情報を引き出すことができる仕組みを搭載。災害情報以外にもARマーカーを活かし、交通情報やグルメ情報、街の観光情報にもアクセス可能で、まずは福岡を中心とした九州にて展開し「九州から日本、そして世界へ」をテーマに掲げている。
ARを活用した情報閲覧アプリでは、日本においては2010年頓智ドットのリリースした「セカイカメラ」でその存在が世に広まった。位置情報とタグ付けされたユーザーの書き込み(エアタグ)が、アプリをかざすことでスマートフォンに映し出されてスポットの情報が引き出せる。
当初は現実世界の活性化に期待された同アプリだが、スマートフォンの普及も現在ほどでなくユーザー数が多くなかったことと、ユーザーに不要な情報が増えすぎたことなどにより、ユーザビリティが低下し、不発に終わった。その後も「フォースクエア」などのAR搭載型アプリがリリースされているが、ブームは限定的なものにとどまっている。ゲームとの相性がよいARは、今回位置情報ゲーム「ポケモンGO」の爆発的な普及により、ユーザーはまさに現実の拡張を体感し、行動や生活様式にも影響を受けている。
ARアプリは、ゲームだけでなく実用的な用途での活用が進んでいる。水位測定をARを用いて行う河川情報システムや、複雑な作業のマニュアルをARによってビジュアライズする産業用アプリなどが開発されている。地域住民や観光客を対象にしたARアプリについても、活用方法によっては有益な情報共有手段となり得る。危機災害情報AR カードのAR技術には、ゲームと比べると格段に高度なものが採用されているとのことで、こうしたAR技術を活か仕切るべくアプリ普及やコンテンツの充実、ユーザビリティ向上にといった地固めに期待したい。(編集担当:久保田雄城)
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