年内複数回の米利上げ実施、現時点では微妙な状況か

2016年5月26日 11:27

印刷

記事提供元:フィスコ


*11:27JST 年内複数回の米利上げ実施、現時点では微妙な状況か
 報道によると、米ダラス地区連銀のカプラン総裁は25日に行われた講演後、記者団に対して近い将来の利上げを支持するとの方針を伝えた。同総裁は6月23日に実施予定の英国の国民投票(英国の欧州連合(EU)離脱の是非について)の結果を見極める必要があることを示唆したが、利上げ時期について具体的に言及しなかったようだ。

 市場関係者の間では、米経済情勢(主要経済指標)が良好なら、6月か7月に追加利上げが行われるとの見方が広がっている。ただし、年内2回以上の利上げについては意見が分かれているようだ。一部の市場関係者は「6月か7月に利上げを実施した後に雇用情勢の悪化やインフレ率の鈍化が確認された場合、年内の利上げは1度だけになる可能性が高い」と指摘している。

 年内複数回の利上げ実施は米国経済が好調さを保つことが必要条件との見方が多いが、現時点で米金利見通しや経済の先行きについて予断を持つことは難しいとの声も聞かれている。《MK》

関連記事