国民生活センター、失禁パンツのしみ出しに注意喚起

2016年5月20日 05:29

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失禁パンツからのしみ出し測定テスト(国民生活センター発表資料より)

失禁パンツからのしみ出し測定テスト(国民生活センター発表資料より) [写真拡大]

 国民生活センターは19日、失禁した尿を吸収し洗濯して繰り返し使える布製の下着(以下「失禁パンツ」)12銘柄について調査した結果、表示吸収量よりも少量でしみ出すものがあったと発表した。また、洗濯を繰り返すと、新品時よりも少量でしみ出すものが多くみられたという。

 同センターは、消費者に失禁パンツ商品の選択や使用の際には注意が必要なことや、購入する場合には、サイズなどを確認したうえで、まずは少数枚数を購入し自分の尿漏れのタイプや程度に適応できるかを確認するようにと注意換気を行っている。

 テスト結果では、広告などに表示されている吸収量よりも大幅に少ない量でしみ出した失禁パンツがあった。また、広告などに少量の失禁尿ではもれる心配がないと記載されているにもかかわらず、5ml程度の量でしみ出して衣服まで汚す可能性のあるものもあった。

 テストとは別に同センターが使用経験者へのアンケート調査をした結果では、約2割の人が失禁パンツの上に着ている服へしみ出した経験をしていたという。そのため、同センターでは、事業者に対し、対象となる尿漏れのタイプや程度を分かりやすく表示すること、吸収量を表示する場合は実使用に即した1回量と回数を表示することなどを要望した。

 また、消費者が自分の体形に合ったものが購入できるよう詳細なサイズ表記を要望するとともに、初めて購入するときに試せるよう1枚単位での販売の検討を要望した。行政には、景品表示法上問題があると考えられるとして事業者への指導を要望した。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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