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三菱樹脂、スイス子会社が米エンジニアリングプラスチック会社を買収
三菱樹脂の子会社クオドラントは米国のエンジニアリングプラスチック加工メーカー、パイパー・プラスチックスを完全子会社とする。写真は、パイパー社のWebサイト。[写真拡大]
三菱樹脂は15日、スイスの子会社クオドラント(Quadrant)が米国のエンジニアリングプラスチック(耐熱性や機械的強度に優れた工業用プラスチック)加工メーカー、パイパー・プラスチックス(Piper Plastics)の全株式を取得し、完全子会社すると発表した。買収によって、エンジニアリングプラスチック事業の基盤強化を図るという。
同社によると、パイパー社は設立が1980年で、米国のほかタイに製造・販売拠点を持つ。高水準の成形加工技術、切削加工技術を持ち、医療・半導体・航空機各分野向けにエンジニアリングプラスチック加工製品を供給している。2015年度の売上高は3,100万ドル(約34億円)。
クオドラントグループは今回の買収によって、傘下でエンジニアリングプラスチック事業を手掛けるクオドラントEPPとのシナジーを発揮し、今後も成長が見込まれる医療・航空機分野への販路拡大などを図るという。また、パイパーから取得する高水準加工技術を活かして、付加価値の高い新製品の提供を図る。
クオドラントグループは世界20カ国に拠点を持ち、エンジニアリングプラスチック加工製品のほか、ガラス繊維複合材、射出成形品などの事業を展開している。エンジニアリングプラスチック事業については、クオドラントEPPが、医療分野、半導体分野、産業機械部品分野向けに、米国・欧州・アジアなどで加工製品を供給している。
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