パーソナルモビリティ・ロボット「Winglet」の公道走行実証実験、トヨタがお台場でスタート

2016年3月26日 21:38

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記事提供元:エコノミックニュース

Wingletは、トヨタが開発した体の重心移動で走行するパーソナルモビリティ・ロボット。この走行実験を臨海副都心の公道を使って行なうことが決まった。参加希望者は、トヨタ展示ショールーム「MEGA WEB(東京都江東区青海1-3-12)」のホームページをチェック

Wingletは、トヨタが開発した体の重心移動で走行するパーソナルモビリティ・ロボット。この走行実験を臨海副都心の公道を使って行なうことが決まった。参加希望者は、トヨタ展示ショールーム「MEGA WEB(東京都江東区青海1-3-12)」のホームページをチェック[写真拡大]

 トヨタは、臨海副都心内の公道(歩道)を使って、同社が開発したパーソナルモビリティ・ロボット「Winglet(ウィングレット)」の公道走行実証実験を開始すると発表した。

 Winglet などの、いわゆる搭乗型移動支援ロボットの公道走行実証実験は、これまで特区制度を利用することで、つくば市や豊田市などで取り組んできた。が、これが2015 年7 月に全国展開され、同様の内容・要件にて実施可能になった。

 そこで、国内でも先進的なエリアのひとつである臨海副都心において、この実験を新たに行なうことを決めた。なお、臨海副都心は、全国展開後に当該措置によって実証実験を行なう国内初の地域となる。

 今後、トヨタや東京都などによる安全確認等の試験走行を経たうえで、平成本年4 月下旬から、一般の方々を対象とする乗車体験会を開催していく。現行法令上、公道での自由な走行が認められていないWinglet を警察署の許可のもと、特例的に走行できるようにし、一般の方にも実際に乗車・見学していただきながら、歩行者との親和性や観光資源としての可能性を調査・検証する。

 実施期間は、2016年3月28日(月)から翌2017年3月31日(金)までの約1年間(試験走行は3月28日から、乗車体験会は4月下旬から開始)だ。

 実証実験の一環として乗車体験会を今年4 月下旬から毎月2日間程度、おもに週末・土日の2日間実施を予定、定期的に実施する。当面の間、1日10名程度の募集とし、参加費は無料とする。開催日時、募集受付方法などは、決定のつどトヨタ展示ショールーム「MEGA WEB(東京都江東区青海1-3-12)」のホームページに掲載する。

 参加対象者は、トヨタ発行の「Winglet Pass」を取得し、かつ原付免許を所持している者。「Winglet Pass」は、MEGA WEB で所定の運転教育を受けた人に発行する免許証のようなもの。本実験では、当面10 台を使用することとしており、いずれも原動機付自転車として、安全上支障のないものとして関東運輸局長から道路運送車両の保安基準(昭和26 年運輸省令第67 号)第67条第1項の基準緩和認定を受けている。実験では先頭と最後尾にスタッフを配置して、編隊を組んで走行する予定だという。

 トヨタは、体の重心移動で走行するWinglet を操る楽しさ(Fun to Drive)を単に伝えるばかりではなく、「Winglet Pass」制度の中で走行時に必要な操作やスキルの修得、ルールやマナーの教育を並行して行なうことで、歩行空間で安全・安心にWinglet が走行できる仕組みづくりを進めるとしており、「Winglet Pass」の発行は、MEGA WEB 内で随時実施している。これまでに600名を超える人が修了証を取得いる。(編集担当:吉田恒)

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