Google、安全基準を満たす自律走行車の販売を運輸当局が許可する枠組みを提案

2016年3月22日 11:15

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記事提供元:スラド

Googleの自律走行車プロジェクトを率いるChris Urmson氏が、米国の安全基準を満たす自律走行車について、運輸当局からの販売許可を得られるようにする枠組みを提案しているそうだ(San Jose Mercury Newsの記事TNW Newsの記事The Vergeの記事)。

Urmson氏が米運輸長官のAnthony Foxx氏にあてた書簡には安全上の問題による利用制限といった条件を政府が設けることを可能にしたうえで、厳格かつ現実的な時間枠で審査を行う義務を負うといった内容が盛り込まれているという。適切な安全面での条件と市民の参加により、安全面で大きな利益が得られるとのこと。

Googleではハンドルやブレーキペダル、アクセルペダルなどのない自律走行車の開発・テストを行っている。米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は、自律走行車ではコンピューターの自動運転システム(SDS)が運転者と解釈できるとの見解を示しているが、連邦自動車安全基準(FMVSS)では人間の運転者が運転席に座っていることを前提とした規定も多い。そのため、現行の規定では運転席のない自動車は安全基準を満たすことができない状況になっている。

ただし、規定を変更するには少なくとも3年を要する。Urmson氏はSXSWのセッションで、場所によっては自律走行車を利用できるようになるのが30年後になる可能性もあると述べている。また、現在のところ自律走行車に関する規則は各州が個別に制定しており、すべての州のガイドラインに沿った信頼性の高いテストを実施するのは困難な状態だ。Foxx長官は1月、モデルとなる規則を6か月以内に作成することを表明している。 スラドのコメントを読む | ITセクション | テクノロジー | Google | ロボット | 政府 | IT | アメリカ合衆国 | 交通

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