【株式評論家の視点】特殊電極は特殊溶接で強さ、今期年38.5円配当、株価に割安感

2015年11月25日 09:52

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 特殊電極<3437>(JQS)は、ミニゴールデンクロスを示現。自動車関連の割安銘柄として注目したい。同社は、金属の「表面改質」の分野で特殊技術を要する肉盛溶接技術(機械部品等の表面に、その部材と同質、または全く異質の金属を盛り上げる溶接方法)および肉盛溶接材料を中心に事業を展開している。

 溶接材料の提供から工事の受注まで、総合的に提供できる全国で数少ない企業として、トップクラスの実績を誇っている。同社が提供する、特殊鋼・非鉄金属系の溶接材料は、優れた耐熱性・耐腐食性・耐摩耗性、また良好な溶接性を特徴としており、機械・自動車・建設機械をはじめ化学、食品などの製造業全般、特に耐摩耗性が求められる製鉄所やセメント工場の投入シュート、コンベア、ミキサー、クラッシャー、石油化学のバルブ、金型などに用いられている。中でもフラックス入りワイヤ、硬化肉盛用アーク棒は、多品種・小ロット対応の独自の生産体制を誇り、高いシェアを獲得しており、一層の差別化と、顧客企業との共同開発を推進することで、さらなる業績拡大を図っている。

 今2016年3月期・第2四半期業績実績は、売上高が39億2300万円(前年同期比6.5%減)、営業利益が2億1100万円(同63.1%増)、経常利益が2億2100万円(同56.3%増)、純利益が1億4300万円(同2.1倍)に着地。営業利益は計画を2800万円上回り好調に推移している。

 通期業績予想は、売上高が82億4900万円(前期比0.3%減)、営業利益が3億5900万円(同27.8%増)、経常利益が3億7000万円(同22.6%増)、純利益が2億3600万円(同13.1%減)を見込んでいる。年間配当は38.5円を予定している。

 株価は、本年5月20日の併合前の高値3160円から8月25日に併合前の安値2140円と調整。その後、9月30日に併合後の安値2200円売り直された後、もみ合いとなっている。自動車関連銘柄が動意付いており、同社が自動車製造過程における悪臭を吸収・浄化する脱臭装置、鋳造された自動車パーツの強制冷却装置ほかの環境関連装置など、時代のニーズを捉えた製・商品を提供していることが見直される可能性はある。今期予想PER8倍・PBR0.58倍と割安感があるほか、配当利回り2.8%と利回り妙味がソコソコある。13週移動平均線を突破しており、水準訂正高が続く可能性はありそうだ。(株式評論家&アナリスト・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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