【村山貢司の気象&経済歳時記】子育て支援に思う

2015年5月8日 11:53

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 UR都市機構(旧住宅公団)の賃貸住宅に「子育て割」という制度がある。これは小学6年生以下の子供がいる世帯または18歳未満の子供が3人以上いる世帯に対して賃貸住宅の家賃を最大20%(上限25000円)6年間割引する制度になっている。ただし、月収が21万4000円以下というしばりがある。

 家賃を8万円とすれば6年間で115万円余りが割引になり子育て世帯にとってうれしい制度である。しかし、20代の人たちにとってはこれでも子供を産んで育てるのは厳しいものがある。月収20万円で試算すると、手取りは17万前後であろう。割引家賃64000円、これに共益費を加えておよそ7万円が住宅にかかる費用になり、生活費は10万円しか残らない。これでは結婚して子供を産んでという生活に二の足を踏んでしまうだろう。子供が生まれても共稼ぎが必要になる。

 割引の対象となる住宅は多摩ニュータウンに多数あり、都心まで1時間前後で通勤できるという利点があるが、問題は保育園が十分でないことだろう。多摩ニュータウンも1971年に入居が始まってから45年になり、急速な高齢化が問題になっている。ニュータウン内の子供が減少し、廃校になった小中学校がかなりある。これらの廃校施設、敷地を保育園に転用すれば、UR都市機構の子育て割とセットで若い世代が多摩ニュータウンに移住しやすくなり、少子化対策、高齢化対策、さらに女性の労働力の活用になるはずである。(気象予報士・経済評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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