冷静にみれば当然の利益確定といったところか【クロージング】

2015年3月26日 16:30

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記事提供元:フィスコ


*16:34JST 冷静にみれば当然の利益確定といったところか【クロージング】

26日の日経平均は大幅反落となり、275.08円安の19471.12円(出来高概算22億9000万株)で取引を終えた。米株安の流れを受けて利益確定の流れが先行。いったんは下げ渋りもみられたが、断続的なインデックス売りにより、じりじりと下げ幅を広げ、一時19397.01円と19400円を割り込む局面をみせている。その後は日銀によるETF買入れや配当志向の買いによって下げ渋りをみせたが、利益確定とはいえ、ややハシゴを外された相場展開に。

売り仕掛け的な動きというよりは、期末要因による利益確定が中心だったとみられる。日経平均は昨年3月末からの上昇率が30%を超えている状況である。単純にこれだけ利益が乗っていれば、わざわざ配当を取ることも無いといったところか。反対に、配当受け取りまで数ヶ月かかるほか、その間に落ちた分の再投資を考えれば、想定されていた利益確定だったようだ。新年度入り後のGPIFなど年金資金に対する期待感、日経平均の2万円への意識が、きょうの利益確定に対する冷静な対応を鈍らせた格好か。

利益確定とはいえ、テクニカル的には配当落ちによる影響から陰転シグナルを発生させてくる可能性が高い。年金資金がどの程度の力を見せてくるか注目されるところだが、それに向かう形で機関投資家の利益確定の売りが出やすいとみておいた方が良さそうだ。

先高期待は後退していないが、目先的には需給妙味の大きい銘柄や、中小型株などに短期筋の資金がシフトしやすいだろう。《KO》

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