名大、宇宙線ミュー粒子で福島第一原発の中を透視

2015年3月23日 14:17

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ミュー粒子を利用した原子核乾板による投資結果を示す図(名古屋大学の発表資料より)

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 名古屋大学の森島邦博特任助教らによる研究グループは、東芝と共同で、原子核乾板を用いた宇宙線ミュー粒子の測定によって、東京電力福島第一原子力発電所2号機の原子炉内部を透視することに成功した。

 原子炉内の状況の把握は溶融燃料取り出しや廃炉に寄与するが、直接内部を観測することは難しく、未だに内部イメージは得られていない。ミュー粒子は、岩盤1kmでも透過するような非常に高い透過力を持つ素粒子で、大型構造物の周辺にミュー粒子検出器を設置し、構造物を通過して来たミュー粒子の飛来方向分布を計測する事で、X線写真のようにミュー粒子の飛来経路中に存在する質量を推定する事ができる。

 今回の研究では、原子核乾板によるミュー粒子測定システムを用いて、事故により炉心溶融が疑われる2号機と、健全な燃料が現在も炉内に存在する5号機で、ミュー粒子測定を行った。そして、記録されたミュー粒子の飛跡を名古屋大学で独自開発した高速読み取り装置で読み出し、データ解析を行ったところ、2号機透視画像の炉心領域の物質量は5号機より有意に少ないことが分かった。

 今後は、さらにデータ解析を進めていき、燃料の炉内残存量の推定も試みる予定となっている。

 なお、この内容は3月22日の物理学会で報告された。

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