東日本ハウス、FPG、荏原製など/本日の注目個別銘柄

2015年3月10日 16:30

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記事提供元:フィスコ


<8202> ラオックス 256 -58売り気配から急落。前日に公募増資の実施を発表、株式価値の希薄化がネガティブ視されている。1億株の公募増資、並びに、オーバーアロットメントによる売出1500万株、そして、親会社の中国企業に対して3500万株の新株予約権を割り当てる。最大で発行済み株式数は27%超増加する見込みとなっている。インバウンド需要の拡大で業績が改善する中、新規出店や増床費用などに充てるもよう。

<6361> 荏原製 522 +27買い優勢。メリルリンチ(ML)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も650円から685円に引き上げている。原油安を嫌気して株価は下落したものの、石油・ガス分野向けは売上高の3割弱にとどまっており、かつ、メンテナンス分野が収益の過半を占めるため、影響は限定的と捉えているようだ。5月の決算発表で業績見通しの安心感は広がると想定しているもよう。

<3657> ポールHD 945 +101上昇率トップ。前日に1月期の決算を発表している。営業利益は18.6億円で前期比13%減益、従来予想の21.8億円を下回る着地に。一方、今期は22.9億円で同23%増益の予想となっている。前期の下振れ着地に関しては、第3四半期までの状況から想定線と捉えられ、株価も安値圏での推移が続いていたため、ストレートに今期の回復見通しを好感する流れとなっている。

<7148> FPG 3570 +315大幅高。前日に業績予想の上方修正、並びに株式分割の実施を発表している。上半期営業利益は従来予想の45.8億円から57.3億円に、9月期通期では64.3億円から77.8億円にそれぞれ上方修正。オペレーティング・リース事業の案件組成が順調に推移しているもよう。1月末に続く上方修正となり、インパクトが強まる形のようだ。また、1:3の株式分割実施も発表、流動性の向上なども期待される状況へ。

<1873> 東日本ハウス 521 -40下落率2位。前日に発表した第1四半期の決算が嫌気される展開に。営業損益は6.8億円の赤字に転落、前年同期比で7.6億円の損益悪化となっている。新設住宅着工戸数の低迷が響く格好になっている。第1四半期は不需要期であるものの、通期では40%の大幅増益予想であるだけに、低調なスタートに伴う下振れ懸念などが先行する格好へ。

<4768> 大塚商会 5250 +210大幅高。昨年6月の高値を突破、上場来高値を更新している。本日はみずほ証券が投資判断「買い」を継続で、目標株価を4550円から5620円に引き上げている。消費増税やWindowsXP更新需要の反動減が最大となる1-3月期を底に、業績再加速を織り込みやすくなってきたと指摘している。中期的にも、幅広い商材ラインアップは中小企業全般の人手不足解消や生産性改善に最も寄与できる立場にあると判断のようだ。

<7532> ドン・キホーテ 9480 -370後場は下げ幅広げる。前引け後に2月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比9.4%増、前月の6.7%増から伸長率が拡大、今6月期に入って最大の伸びとなっている。ただ、インバウンド消費関連として高く位置づけられており、特に2月は中国の春節のプラス影響が強く意識されていた。2月の動向発表で短期的な出尽くし感とも受け止められる状況となっているようだ。

<3863> 日本製紙 1954 -90さえない。SMBC日興証券では投資判断を「2」から「3」に格下げしている。来期も印刷用紙の内需は低迷する可能性が高いこと、同業他社比で対ドルでの円安が営業利益に与えるマイナス影響が大きいことなどから、同社の来期営業利益の回復幅はセクター内で相対的に小幅にとどまるとみているようだ。印刷用紙の内需次第では、市況の先行きに対する警戒感を含めて株価は調整する可能性があると判断。

<3436> SUMCO 2288 +78上げ目立つ。特に新規の材料は観測されていないが、売り方の買い戻しが主導する展開とみられる。連日で貸株残が増加、貸借倍率は0.17倍の水準となっており、本日は信用残動向の発表もあることから、踏み上げを誘う展開と捉えられる。ファイナンス発表で足元の株価は急落したものの、優先株の買い取りに伴う潜在的な希薄化などはなくなるため、ファイナンスをポジティブに捉える声も多かった。《FA》

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