9日の中国本土市場概況:上海総合指数は上昇、銀行株が相場をけん引

2015年3月9日 17:25

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記事提供元:フィスコ


*17:25JST 9日の中国本土市場概況:上海総合指数は上昇、銀行株が相場をけん引

9日の中国本土市場は上昇。主要指標の上海総合指数は、前営業日比61.22ポイント高(+1.89%)の3302.41ポイントと3日ぶり反発した。上海A株指数は64.33ポイント高(+1.89%)の3460.38ポイント。外貨建てB株相場も上昇。上海B株指数が1.19ポイント高(+0.40%)の296.52ポイント、深センB株指数が3.79ポイント高(+0.34%)の1105.19ポイントで引けた。

引けにかけて急反発する流れ。中国の2月・貿易統計(8日発表)で、輸入額は同20.5%減と予想(10.0%減)よりも大幅に低迷するなど、内需の弱さが鮮明化したことを嫌気して売られたものの、上海総合指数は心理的節目の3200ポイントを割り込んだ後に買い戻しが相次いだ。値ごろ感が着目されたほか、国会に当たる全国人民代表大会(全人代)が開催中(15日まで)とあって、政策期待も根強い。

銀行株が相場をけん引。中国の銀行最大手である中国工商銀行(601398/SH)が4.2%高、中堅銀行の興業銀行(601166/SH)が8.7%高で引けた。中国証券監督管理委員会(証監会)の張暁軍・報道官は6日、商業銀行に対し、証券業務を解禁する方向で検討を進めていることを明らかにしたことを受けて、業績拡大の思惑が高まっている。興業銀行に関しては、福建省地盤の華福証券を買収する方針と報じられたことも刺激材料。

このほか、時価総額上位の保険株やエネルギー株、不動産株、自動車株、ITハイテク関連株、医薬関連株、消費関連株なども上げが目立っている。

半面、証券株はさえない。前述した商業銀行の証券業務進出がネガティブ材料となり、競争激化による業績悪化が警戒されている。

【亜州IR】《KO》

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