東大、超高圧・超低速で物体がこすれると、水あめのように滑らかに変形することを発見

2015年3月4日 23:33

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研究グループが開発した電子顕微鏡とマイクロマシンを組合せた実験装置。超高圧かつ超低速で変形する接触部を長時間にわたってナノメートルレベルで観察できる(写真:東京大学の発表資料より)

研究グループが開発した電子顕微鏡とマイクロマシンを組合せた実験装置。超高圧かつ超低速で変形する接触部を長時間にわたってナノメートルレベルで観察できる(写真:東京大学の発表資料より)[写真拡大]

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  • 超高圧かつ超低速のシリコンの摩擦。接触部が水あめのように変形することを確認した。実験と計算によりその変形が、アモルファスと原子の流入によるものであることを突き止めた(東京大学の発表資料より)

 東京大学の石田忠協力研究員らによる研究グループは、大陸プレートと海洋プレートがこすれ合う様子を模擬実験できる装置を開発し、物と物が触れ合うところが融合し、水あめのように滑らかに変形することを発見した。

 摩擦は基本的かつ十分理解された物理現象であるものの、超高圧(1GPa以上)かつ超低速(0.1nm/s以下)の摩擦についてはよく分かっていない。この超高圧かつ超低速の摩擦は、地震を起こす大陸の状態と非常に似ており、この摩擦の研究が進むことで地震のメカニズムを解き明かす一助となると考えられている。

 今回の研究では、最新のマイクロマシンを透過型電子顕微鏡の中で動かす装置を開発し、摩擦が起きた際にぶつかったところが水あめのように変形する様子を動画で観察することに成功した。さらに、この装置を用いて2つのナノメートルサイズのシリコンの超高圧・超低速の摩擦の様子をナノスケールで観察したところ、ナノメートルサイズのシリコン同士を押し付けると、ぶつかったところが32GPaという超高圧となり、結晶構造が壊れアモルファス状態の直径5nm程度の接合ができること、そしてシリコンを秒速0.01ナノメートルという超低速でこするように動かすと、接合が水あめのように変形し、超塑性変形ののちに破断することが分かった。

 今後は、地震発生のメカニズム解明や、技術革新を起こすマイクロマシン・ナノテクノロジーの飛躍的な発展に大いに役立つと期待されている。

 なお、この内容は「Nano Letters」に掲載された。

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