沖縄科技大、意思決定を行う脳の階層構造を明らかに

2015年3月3日 19:50

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背外側線条体、背内側線条体、腹側線条体は、異なる課題のフェーズで活動を示した。図の縦軸は、個々の神経細胞の個別番号を表し、それぞれの神経細胞の活動の大きさを赤色や黄色で示している。課題開始前(フェーズ1)には、腹側線条体(VS)の多くの神経細胞が活動を上げた。選択実行時(フェーズ5)では、背内側線条体(DMS)の多くの神経細胞が活動を上げた。背外側線条体では、それぞれの神経細胞が、ラットが動いている様々なフェイズで短い活動を示した(沖縄科学技術大学院大学の発表資料より)

背外側線条体、背内側線条体、腹側線条体は、異なる課題のフェーズで活動を示した。図の縦軸は、個々の神経細胞の個別番号を表し、それぞれの神経細胞の活動の大きさを赤色や黄色で示している。課題開始前(フェーズ1)には、腹側線条体(VS)の多くの神経細胞が活動を上げた。選択実行時(フェーズ5)では、背内側線条体(DMS)の多くの神経細胞が活動を上げた。背外側線条体では、それぞれの神経細胞が、ラットが動いている様々なフェイズで短い活動を示した(沖縄科学技術大学院大学の発表資料より)[写真拡大]

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 沖縄科学技術大学院大学の研究チームは、脳の意思決定に重要な役割を担う線条体は、会社組織のような階層構造を持つことを明らかにした。

 線条体は、脳の中心部に位置しており、意思決定や運動処理に関与している。これまで、その腹側部(下部)、背側部(上部)の内側と外側の3つの部位はそれぞれ、動機付け、適応的な意思決定、習慣的行動に特化した役割を果たしていると考えられていた。

 今回の研究では、ラットの脳に微小電極を埋め込み、左右2つの穴のいずれかを選択することにより確率的に餌を獲得する課題を行い、各部位の神経発火頻度を測定した。その結果、腹側線条体はラットが試行をいつ開始するかを決める早い段階で最も活性化し、背内側線条体は左右いずれかの穴に向かう前、左右の選択の結果得られる報酬の予測に応じて発火レベルが変化していることが分かった。

 さらに、背外側線条体は、試行の様々なタイミングで短い発火を示し、細かな運動制御に関係していると考えられ、これら3つの部位が会社のシステムのように社長・中間管理職・一般社員のように階層構造で意思決定をしていると言える。

 研究メンバーは「線条体の3部位はを別な種類の行動のためにあるのではなく、階層的な制御系の観点から捉えた方が良いと考えられます」とコメントしている。

 なお、この内容は「The Journal of Neuroscience」に掲載された。

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