ドコモ、電話番号などのSIM情報をSIMを入替えせずに切替えられるソフトを開発

2015年3月3日 13:35

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NTTドコモは、SIMカードに記録されている電話番号などを、機器同士のタッチでタブレットやIoT機器などに切り替えられるソフトウェアを開発した。写真は、切り替えに利用するアプリの開発画面(同社発表資料より)

NTTドコモは、SIMカードに記録されている電話番号などを、機器同士のタッチでタブレットやIoT機器などに切り替えられるソフトウェアを開発した。写真は、切り替えに利用するアプリの開発画面(同社発表資料より)[写真拡大]

 ドコモは2日、スマートフォンに挿入されたSIMカードに記録されている電話番号などを、機器同士をタッチすることで、SIMを搭載しないタブレットやIoT機器などに切り替えられるソフトウェアを開発した発表した。

 これにより、従来のSIMの抜き差しによって切り替えていた手間を省くことができるようになる。同ソフトウェアは、電話番号をもつ親機と切り替え先となる子機との接続や、電話番号などのSIM情報の送信を行うAndroid向けのアプリ(以下、ポータブルSIMアプリ)である。なお、電話番号などの切り替えは、同社の協力でクアルコムが新たに開発したSIMを制御するソフトウェアと組み合わせることで、2つのソフトが連携して実現される。

 このクアルコムが開発したソフトは、同社が2015年夏に提供する携帯機器・小型通信機器向けのチップセットに搭載される予定である。同チップセットは、電話番号を送信する親機側の機能だけではなく、受信する子機側の機能も搭載している。クアルコムのチップセットを機器に搭載することで、親機や子機を容易に開発でき、多様な対応機器が今後提供されることが期待される。

 今回の開発は、将来、カーナビなどの車載器を子機として、スマートフォンから電話番号などを切り替えることで、例えば、運転者の特定やスマートフォンで利用している音楽などのクラウドサービスを車のステレオでも聴いたり、検索した目的地の情報をカーナビへ引き継いだりすることが可能になる。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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