木徳神糧 Research Memo(5):15/12月期予想は慎重だが海外やコンビ二需要で上振れ余地

2015年3月2日 18:38

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記事提供元:フィスコ


*18:38JST 木徳神糧 Research Memo(5):15/12月期予想は慎重だが海外やコンビ二需要で上振れ余地
■決算動向

(2)2015年12月期決算見通し

木徳神糧<2700>の2015年12月期の業績は、売上高103,800百万円(前期比2.2%減)、営業利益830百万円(同26.7%減)、経常利益780百万円(同28.4%減)、当期純利益500百万円(同26.8%減)と予想されている。減収・減益が予想されているのは、引き続き家庭での米消費低迷が見込まれることから精米の販売数量減が予想されること、平成26年産米の価格は低位で推移しているが利益率については慎重に見ていること、平成27年産米の出来具合及び価格が現時点では不透明であること、などからである。

ただし、米穀事業では海外事業は増益が見込まれること、セブン-イレブンを中心とした中食・外食向けの伸びが期待できること、不採算であった惣菜事業からの撤退や鶏肉事業の縮小(リストラ)などの効果が見込めることなどを考えれば、これらの予想はかなり控えめ(堅め)と思われ、上方修正の余地はありそうだ。

セグメント別売上高は、米穀事業が83,100百万円(同2.1%減)、食品事業が8,100百万円(同5.5%減)、飼料事業が7,500百万円(同3.0%減)、鶏卵事業が5,100百万円(同3.3%増)を予想している。

利益については、主力の米穀事業は前述のような理由で減益を予想している。しかし同社の主要顧客の1つであるセブン-イレブンは全国的に店舗展開を加速させており、同社にとっては追い風だ。またセブン-イレブン店舗でのコンシューマーパックの販売を開始したが、さらに取り扱う店舗やエリアを拡充していく。このように、セブン-イレブンの動向次第では米穀の販売数量・売上高が予想を上回って増加する可能性があり、今後の動向を注視する必要がある。

食品事業では、リストラ策により黒字転換を目指している。鶏卵事業では、惣菜事業からの撤退による影響から減益を見込んでいる。飼料事業は引き続き好調を維持する予想だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)《FA》

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