【業績で見る株価】エンカレッジ・テクノロジー来3月期の利益急向上へ、1株利益100円台乗せの可能性、株価割安

2015年1月30日 10:21

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

 エンカレッジ・テクノロジ <3682> (東マ)はクラウド型情報セキュリティ事業が軌道に乗り、今・来期とも経常利益は史上最高益を更新する見込み。株価は底練り終了局面を迎え、2000円台回復から一段高へ向かおう。

 システム運用のリスク管理ソリューションを提供しているが、2015年1月からクラウド型情報セキュリティ事業に乗り出した。具体的にはクラウド型の特権ID&操作証追跡管理サービス「ESS AdminGateシリーズ」(管理者による権限の濫用や不正使用を防止し、機密情報や顧客情報の漏えいに効果を発揮するサービスで、クラウド型で提供する)を開発し積極的に各企業へ売り出した。

 このサービスはクラウド環境独自のメリットを生かして安価で早期導入を実現できる画期的なもので、これまで高価で導入出来なかった中小規模のシステムに適応できるため、脚光を浴びている。

 また、キヤノンPPS社と同社が協業し、データプリントサービス市場向けに同社製システム証跡監査ソフト「ESS REC」を2014年12月より発売した。キヤノンPPSは同社と販売代理店契約を締結し、約400社で導入されている「ESS REC」(国内システム証跡監査ソフト市場において5年間でシェアナンバーワンを誇る)をデータプリントサービス向けに販売をスタートさせた。2017年までに30社前後の販売を計画している。

 こうした積極的な販売攻勢が結実する2016年3月期(来期)以降、業績の見通しは一段と明るくなるものと期待される。

 2015年3月期は人件費アップなどもあって、売上高13億2500万円(前期比13.1%増)に対し営業利益4億1700万円(同1.2%増)、経常利益4億1800万円(同5.3%増)、当期純利益2億5000万円(同2.0%減)と売上高が2ケタで伸びるものの、利益は営業、経常とも一桁台の増益率にとどまる見込みだ。それでも、経常利益は史上最高益を更新することになる。

 来期は前述した積極的な営業展開が奏功して売上高16億円(今期予想比20.8%増)前後、営業利益6億円(同43.9%増)前後、経常利益6億円(同43.5%増)前後、当期純利益3億6000万円(同44.0%増)前後と今期に比べて、大幅な増収増益を確保するという見方が出ている。この時点の予想一株当たり利益は109円(今期予想73.8円)にアップする。配当も増配する(今期年15円の予想)可能性も指摘されている。

 こうした中、株価は2014年8月18日に3995円の戻り高値を示現した後、最近では1800円割れの底値圏で推移。そろそろ売り疲れ感が出始め、買い方が優勢になる局面が予想される。小口の買い物で値が飛ぶ可能性があるので、噴き上げ局面で取りあえず売却する姿勢で、仕込みたい。目先2000円台回復から、来期予想一株当たり利益のPER20倍の2180円が目標となろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【小倉正男の経済羅針盤】「統合通貨ユーロ」というジレンマ(2015/01/26)
買うまでの強気 買ってからの弱気 どこか似ている恋心=犬丸正寛の相場格言(2015/01/24)
【相場展望】株主優待銘柄に注目=中西文行(2015/01/22)
【どう見るこの相場】荒い動きの日経平均の今後は(2015/01/19)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事