世界で最も長持ちの電池、内部構造は未確認

2015年1月26日 17:07

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記事提供元:スラド

headless 曰く、 英オックスフォード大学のClarendon Laboratoryには、電池で動くベルの実験装置がある。この装置は1840年に設置されて以来、電池を交換することなく175年にわたり動き続けているそうだ(The Clarendon Dry PileMotherboardSlashdot)。

 「Clarendon Dry Pile」または「Oxford Electric Bell」と呼ばれるこの装置は、ボルタ電池の一種「dry pile」2つを直列に接続して逆U字型に配置。それぞれの下端にベルが取り付けられており、2つのベルの間には直径4mmの金属球がぶら下げられている。金属球は2つのベルに交互に引き寄せられ、わずかな電荷を運搬していく。金属球は2つのベルの間を2Hz程度の周期で振れているため、これまでに100億回以上ベルを鳴らしていることになる。なお、ベルはミュートされているため、実際に音を聞くことはできないようだ。

 この電池は「世界で最も長持ちの電池(world's most durable battery)」としてギネスブックに登録されているとのことだが(注:Guinness World RecordsのWebサイトで見つけることはできなかった)、表面が硫黄でコーティングされているため内部の構造は不明だ。二酸化マンガンでコートした紙と金属箔を交互に重ねた「Zamboni pile(ザンボニー電池)」ではないかと考えられているが、実験を止めることはできないため内部を確認することもできないという。

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