奥村組など、オゾン気泡による油・VOC含有水の高効率浄化技術を開発

2015年1月23日 16:49

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奥村組と日本海水、ナゴヤ大島機械が開発した油や揮発性有機化合物(VOC)を含んだ汚染水を高効率で浄化する装置(奥村組の発表資料より)

奥村組と日本海水、ナゴヤ大島機械が開発した油や揮発性有機化合物(VOC)を含んだ汚染水を高効率で浄化する装置(奥村組の発表資料より)[写真拡大]

 奥村組と日本海水、ナゴヤ大島機械は22日、油や揮発性有機化合物(VOC)を含んだ汚染水を高効率で浄化する技術を共同で開発したと発表した。

 浄化装置は、オゾン発生装置、マイクロバブル発生器、反応槽などから構成される。3社は、油分やVOCを分解するのに必要となる酸化力が大きいオゾンに着目。マイクロバブル発生器を設け、オゾンを微細な気泡(マイクロバブル)状で発生させることで、反応性の高い水酸基(OHラジカル)を大量に発生させ、酸化力を高め、汚染物質をより効率的に除去することができるという。

 3社では本装置の導入により、油分を対象とした産業廃棄物処分と比べ、約75%コストが減らせるとしている。また、ベンゼン・エチレン系VOCを対象とした活性炭吸着処理と比べ、浄化処理にかかる日数を短縮でき、処理過程で産業廃棄物が生じないため、約50%以上コストが減らせるという。さらに、重油、潤滑油、エタン系VOCなどを含む汚染水の浄化も可能となっている。(記事:松本 茂樹・記事一覧を見る

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