京大、お腹の中で赤ちゃんを育てる魚の仕組みの一端を解明

2015年1月22日 17:21

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グーデア科胎生魚ハイランドカープで見られた栄養リボンの退縮(京都大学の発表資料より)

グーデア科胎生魚ハイランドカープで見られた栄養リボンの退縮(京都大学の発表資料より)[写真拡大]

 京都大学の飯田敦夫助教・瀬原淳子教授らによる研究グループは、魚類がお腹の中で赤ちゃんを育てる胎生の仕組みを明らかにした。

 受精卵を体内で育ててから出産する繁殖形態を胎生と言う。真骨魚類は、種ごとに異なるユニークな胎生機構を持っているが、これまでその分子機構は解明されていなかった。

 今回の研究では、グーデア科胎生種であるハイランドカープを育成・繁殖し、その様子を観察した。その結果、交尾後2~4週間の胎仔(お腹の中の赤ちゃん)は母体から分泌された栄養分を吸収する栄養リボンを持ち、交尾後5週間の出産時には消失していることが分かった。さらに細胞死マーカーを用いた染色によって、栄養リボンでは、細胞が計画的に自ら細胞死を引き起こす「プログラム細胞死」が起きていることが明らかになった。

 飯田氏は、「魚類では他にもウミタナゴやヨツメウオなどが胎生で繁殖することが知られています。(中略)なぜ彼らは子供をお腹の中で育ててから産むという同じ結論に向かったのか?どのような仕組みを保持しているのか?そんなふとした疑問に全力かつ純粋に取り組んでいきたいと考えています」とコメントしている。

 なお、この内容は「Scientific Reports」電子版に掲載された。

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