人工知能が人間の雇用に与える影響は?

2014年12月22日 21:10

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 近年盛んに研究されている自動運転車だが、これがプロドライバーの仕事を奪う結果になるのではという議論と、新たな需要を創出するという二つの議論がある。前者派のNew York Timesの記事によると、米国においては人間が運転に必要なスキルを習得するまでの時間が長くなる傾向があり、自動運転車はトラックやタクシーのドライバーにとっては脅威になるとしており、またプロドライバーが生き残るためには、新たなスキルの習得が不可欠だとしている(ForbesSlashdot)。

 一方、IGMフォーラムで経済専門家に対して行われた調査では、自動化は歴史的に見ても雇用の減少につながっていないという意見が76%を占めた。ただし、情報技術の進歩と自動化による生産性の向上が米国の賃金低下につながったかという意見については33%がそうだろうと答え、20%は違う、29%が分からないと回答している。

 21世紀に入ってから、アメリカでは女性の就職率が先進国で最高となっているなど雇用状況が様変わりしている。しかし、New York Timesの世論調査によると、米国において25~54歳までの男性の16%以上が無職であり、これは1960年代のデータと比べると倍に増えているという。人間は少ない仕事で多くの富を求める世界を作ろうとしているが、単に仕事を自動化したのではうまくいくとは限らない、という。

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