関連記事
欧米為替見通し:ドラギ欧州中銀総裁のクリスマスプレゼント?
*17:19JST 欧米為替見通し:ドラギ欧州中銀総裁のクリスマスプレゼント?
本日4日の欧米市場のドル・円は、明日5日に発表される米国11月の雇用統計を控えて動意に乏しい展開が予想されるものの、120円のドル売りオーダーとストップ・ロスの攻防の可能性にも警戒する展開となる。
ドラギ欧州中銀総裁は、2012年夏、「ユーロを守る為には何でもする」と警告し、秋の欧州中央銀行定例理事会で「国債購入プログラム(OMT)」というバズーカ砲第1弾を打ち出した。
2014年11月、ドラギ欧州中銀総裁が、「インフレを 押し上げる為には何でもする」と表明したことで、本日の欧州中央銀行定例理事会での量的緩和策というバズーカ砲第2弾の可能性が高まっている。
ドラギ欧州中銀総裁は、バランスシートを1兆ユーロ拡大させると表明している。しかし、欧州中央銀行(ECB)が現在購入しているカバード・ボンドや社債などの市場規模では、1兆ユーロの購入は無理であり、原油価格の下落基調を受けて、ディスインフレ懸念が台頭していることで、ユーロ圏国債を購入する量的緩和への期待感が高まっている。
しかしながら、「リスボン条約」は、欧州中央銀行(ECB)が加盟国の国債を購入することは、財政ファイナンスとなることで禁止している。すなわち、欧州中央銀行(ECB)がギリシャの国債を購入した場合、ギリシャの資金繰りを助けて財政をファインナンスすることになるため、禁止されている。バズーカ砲第1弾の「国債購入プログラム(OMT)」も、リスボン条約違反の疑いがあったことで、一度も発動されなかった。
黒田日銀総裁がハロウィーンのプレゼントとして、量的緩和第2弾を発表したように、ドラギ欧州中銀総裁も、量的緩和第1弾を打ち出すことで、早めのクリスマスプレゼントを提供するのか否か注目となる。
【今日の欧米市場の予定】
21:00 英国中央銀行金融政策委員会(MPC)が政策金利と金融政策発表(現状維持の予想)
21:30 米・11月チャレンジャー人員削減数:(10月:+11.9%)
21:45 欧州中央銀行(ECB)が金融政策発表
22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:29.5万件、前回:31.3万件)《KO》
スポンサードリンク