スカイラインから始まる国産最高峰のスポーツモデル、進化するR35型「NISSAN GT-R」2015年モデルとは?

2014年11月29日 16:17

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記事提供元:エコノミックニュース

「大人のこだわりを満足させるGT-R」として2001年に発売されたR34型「スカイラインGT-R M・Spec」の特別色「シリカブレス」を採用した限定車「45th Anniversary」。「Premium Edition」グレードをベースとしたモデルだ。

「大人のこだわりを満足させるGT-R」として2001年に発売されたR34型「スカイラインGT-R M・Spec」の特別色「シリカブレス」を採用した限定車「45th Anniversary」。「Premium Edition」グレードをベースとしたモデルだ。[写真拡大]

 「羊の皮を被った狼」というキャッチコピーを最初に採用した国産車は「プリンス・スカイラインGT-B」だった。その後、プリンスは日産に併合される。しかし、このクルマは今でも日産の手で大切に保存されている。当時、プリンスでは、同社レーシングカーのR380に搭載したエンジンをディチェーンしてスカイラインに搭載するGT-Rの前身である「スカイラインGTレーシング仕様」を1968年に公開している。そして、スカイラインGT-Rは、翌年に日産からリリースされる。GT-R伝説の序章だ。

 日産は、この11月25日に「NISSAN GT-R」の2015年モデルを発売。同時に台数限定特別仕様車「45th Anniversary」を設定し、2月3日より全国一斉に発売すると発表した。

 「NISSAN GT-R」(R35型)は、2007年の発売以降、圧倒的なパフォーマンスを誇るスーパースポーツカーとして認知されたスポーツモデルだ。それ以前には、同社のスカイラインGT-Rを名乗っていたモデルの実質的な後継車だ。が、日産が不況下に封印していたGT-Rをコストカッターと称されていたカルロス・ゴーンCEOが開発を指示、「コストや販売価格を気にせずに最高のスポーツカーを設計・製作しろ」と明言・指示したことで生まれたスポーツクーペだ。

 現行の「NISSAN GT-R」は、「GT:グランツーリスモ」の精神に則ったより上質な乗り心地、どこまでも気持ち良く走り続けられる性能と、「R:レーステクノロジー」に基づく圧倒的な速さという、ふたつの要素の高次元での両立を目指して開発された。これは「NISSAN GT-R」が標榜してきたマルチパフォーマンスを追求することと同義だ。GT-Rを駆るドライバーは、ワインディングロードの旋回性能でも、高速道路での巡航でも、また市街地を軽く流すようなドライブでも、「NISSAN GT-R」がもたらす最高の性能を楽しむことができることを目標に開発してきた。

 2007年の発表時に、「GT-Rは基本性能が極めて高いスポーツカーだ。モデルチェンジは暫くの間はしない。毎年、熟成を重ね“よりよいGT-R”としてイヤーモデルを提供する」としていた。それから8年目のモデルで、それを実施したと言うことだ。

 グランツーリスモの精神に則ったより上質な乗り心地、どこまでも気持ち良く走り続けられる性能とレーステクノロジーに基づく速さという、2つの要素の高次元での両立を目指して2015年モデルが発表されたわけだ。

 昨年マイナーチェンジを行なった「NISSAN GT-R」2014年モデルでは、圧倒的なパフォーマンスを維持しながら、より上質な大人の乗り味を実現した。今回発売する2015年モデルは、その乗り心地をさらに進化させ成熟させたモデルだという。その内容は、ドライバーが思い描くラインを思い通りにトレースできるハンドリング性能を高めながら、低速域から高速域まですべての速度域での操縦安定性を向上させた。また、音・振動の特性を綿密に分析、徹底的に部品の見直しや細部にわたっての作り込みを行ない、振動や騒音を低減、大きく快適性が向上したと説明する。

 メカニカルな改良も細かく進められた。足回りではダンパーの減衰力特性の変更やECUのチューニングを行ない、意図しない車両の動きを制御する方向でチューン。コーナリングでドライバーが狙ったラインを走行することが容易になったという。結果として、荒れた路面などで修正舵を減少させ、安心感のある走りを実現しているという。加えて、タイヤの材質や内部構造を見直すことで、路面追従性を向上させた。また、轍などでのワンダリングを低減、ステアリング操舵感において安心感を高めたという。

 ブレーキパッド及びパッドとピストンの間のシムの形状変更を行なった。この結果、ペダルに踏力を架けた瞬間からのスムーズな感覚を維持してドライバーの意図に沿うようにコントロール性をアップさせている。また、ブレーキ性能を維持しながら不快な音を低減したとも。

 エンジンとトランスミッションの制御のチューニングおよびトランスアクスルやドライブシャフト等の構造上の隙を最適化した。その効果はアクセルペダルのオン・オフ時の振動を改善、走行時の音や振動を抑えることにつながった。

 今回、年明けに発売する「45th Anniversary」は、より成熟された大人の乗り味を実現した「NISSAN GT-R2015年モデル」のヘリテージカラーとして、「大人のこだわりを満足させるGT-R」をコンセプトに2001年に発売されたR34型「スカイラインGT-R M・Spec」の特別色「シリカブレス」を採用。「Premium Edition」グレードをベースとし、インテリアのセンタークラスター下部の専用エンブレムとエンジンルーム内の専用モデルナンバープレートを施した特別仕様車となっている。

 この限定モデルは僅かに45台だけの販売で、詳細は「NISSAN GT-R」取扱い認定店舗の日産ハイパフォーマンスセンターまで問い合わせること。価格は、ちょっと細かいが、1078万7040円だ。(編集担当:吉田恒)

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