農業ビジネスに乗り出した東芝の次なる一手 ケンコーマヨネーズとサラダで提携

2014年11月8日 20:01

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記事提供元:エコノミックニュース

 「東芝クリーンルームファーム横須賀」で農業ビジネスに乗り出した東芝<6502>がケンコーマヨネーズ<2915>とサラダ事業で提携した。東芝の両社は、4日サラダ事業における業務提携について本年11月1日に基本合意書を締結したと発表した。

 ケンコーマヨネーズは、1977年に業務用として日持ちのするロングライフサラダを日本で初めて開発し、サラダ専門のトータルブランドとして「Salad Cafe」を展開している。店舗とWebを通じて、サラダ事業を推進している。

 一方、東芝は、「みんなが健康でいきいき生活できる社会」を目指し、東芝グループの広範囲な技術を融合してヘルスケア事業を展開中。本年5月に運営を発表した神奈川県横須賀市にあるほぼ無菌状態の植物工場「東芝クリーンルームファーム横須賀」において、栽培期間中に農薬を使用せず、また長期保存できる野菜生産の事業化を進めている。今回の業務提携は、「サラダNo.1企業を目指す」ケンコーマヨネーズと工場野菜の付加価値向上を求める東芝の相互の事業発展を目的としている。

 今回の契約では、ケンコーマヨネーズからは、東芝に対してマヨネーズ・ドレッシング・ソース類にかかわる提案や、ケンコーマヨネーズのサラダ専門店「Salad Cafe」のサラダに関する情報を提供する。また、東芝からは、ケンコーマヨネーズに対する工場野菜にかかわるマーケティング及び販売ルート情報の提供を行う。さらに、両社によるコラボレーション商品の企画・製造・販売も視野に入れているという。

 東芝クリーンルームファーム横須賀での栽培品目はリーフレタス、ベビーリーフ、ホウレンソウ、ミズナ、スプラウト。生産規模は300万株/年(レタス換算)。「勝ち組」と呼ばれる半導体工場の技術を活用した。今回の提携は、農業ビジネスに乗り出した東芝の次なる一手というところ。農業ビジネスでも「勝ち組」を目指す。(編集担当:慶尾六郎)

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