7日の香港市場概況:下落、来週発表の経済指標を控えて利食い売りも

2014年11月7日 18:45

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記事提供元:フィスコ


*18:46JST 7日の香港市場概況:下落、来週発表の経済指標を控えて利食い売りも

7日の香港市場は下落。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比99.07ポイント安(-0.42%)の23550.24ポイントと5営業日、本土企業株で構成されるH株指数が29.36ポイント安(-0.28%)の10539.33ポイントと3営業日ずつ続落した。売買代金は732億4400万香港ドルに増加している(6日は583億2900万香港ドル)。

引けにかけて値を消す展開。上海と香港の「相互乗り入れ」(両株式市場の相互取引開放)解禁に向けた動きを好感して、中盤はプラス圏で推移したものの、買いは続かず次第に売りが優勢になった。中国の10月経済統計が来週相次いで公表されることが気がかり材料になっている(8日に貿易統計、10日に物価統計、13日に小売売上高や鉱工業生産、15日までに金融統計など)。今月1日に先行して発表された製造業PMIが予想を下回っていたため、結果に対する不安感が漂った。

ハンセン指数の構成銘柄では、パソコン(PC)世界最大手の聯想集団(992/HK)が4.8%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が4.7%安、発電大手の華潤電力HD(836/HK)が2.8%安と下げが目立った。時価総額上位のエネルギー株などもさえない。

鉄道インフラ大手2社も急落。中国鉄建(1186/HK)が5.8%安、中国中鉄(390/HK)が5.5%安で引けた。中国鉄建に関しては、メキシコ政府が6日、今月3日に公表した高速鉄道敷設プロジェクトの入札結果を無効とする方針を明らかにしたことがネガティブ材料。中国鉄建は先ごろ、同プロジェクトの落札を発表していた。

半面、証券関連株は軒並み上昇。香港地場の第一上海投資(227/HK)が6.4%高、国泰君安国際HD(1788/HK)が4.5%高、申銀万国(218/HK)が3.8%高、本土の中信証券(6030/HK)が2.7%高、海通証券(6837/HK)が2.4%高、香港証券取引所を運営する香港交易所(香港証券取引所:388/HK)が2.0%高と買い進まれた。「相互乗り入れ」解禁に向けた動きが好感される。中国証券監督管理委員会(証監会)の報道官が6日、「相互乗り入れ」準備は「最終段階」に入ったと述べたことが支援材料となった。《KO》

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