2014年10月12日 16:23

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記事提供元:エコノミックニュース

 ただ安ければそれでお客を集めることができる時代は、確実に終わろうとしている。今の消費者の傾向は、「内容がともなっていれば、それ相応の対価を支払ってもかまわない」というものか、むしろ「それ相応の対価を支払うので、見合った内容を提供してもらいたい」というものではないだろうか。それは、かつてデフレの象徴ともいわれた牛丼においても同じことだ。大手牛丼チェーンの「吉野家」が牛丼並盛り20円値上げして300円としたかわりに、牛肉やタレなどの品質向上に努めた。その結果、客単価が上昇し、運営会社である吉野家ホールディングス<9861>の連結決算を押し上げる形となった。

 8日、吉野家ホールディングスは2014年3~8月期の連結決算を発表。それによれば、純利益が前年同期比の約4.4倍となる9億8200万円であったことがわかった。「吉野家」が値上げ効果により客単価が上昇したこと、また広告宣伝費の抑制などが利益上昇に寄与したものとみられる。

 売上高は前年同期比3%アップの889億円、また営業利益も前年同期比の約2.5倍の17億円であった。「吉野家」の売り上げが好調に推移した以外にも、うどんチェーンの「はなまるうどん」の好調さ、また、たい焼き・たこ焼き店「一口茶屋」のフランチャイズ化を推し進め、店舗など固定資産売却益3億円を特別利益に計上したことも純利益上昇に影響した。

 吉野家ホールディングスの主力である「吉野家」は、4月の消費税増税に合わせて値上げを実施。しかしそれでも客足の減少は想定よりも少なく、業績の拡大に大きく貢献した。

 同じ牛丼チェーンのなかには、従業員に過酷な勤務体制を強いたことにより、深刻な人員不足を招き深夜営業ができなくなり、大きく業績を落としたところもある。それと比較すると、値上げを行いながらも品質を向上させることで大きく業績を伸ばした吉野家ホールディングスの今回の結果は、「安値」の象徴的存在であった牛丼チェーンのビジネススタイルを変容させるきっかけとなるかもしれない。(編集担当:滝川幸平)

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