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欧米為替見通し:グローバリズム 対 ナショナリズム
記事提供元:フィスコ
*17:49JST 欧米為替見通し:グローバリズム 対 ナショナリズム
本日8日の欧米市場のドル・円は、ウクライナ紛争の停戦合意への警戒感から上げ渋る展開が予想される。
5日のミンスクでの協議で、ウクライナ政府と親ロシア派分離主義者武装勢力との停戦が合意されたものの、依然として、ウクライナ東部で戦闘が続いていることで予断を許せない状況が続いている。
20世紀後半に、欧米が主導してきたグローバリズムは、経済的には、2008年のリーマン・ショックで頓挫し、地政学的には、オバマ米大統領が世界の警察官の役割を退きつつあることで、頓挫しつつある。
グローバリズムの衰退を見越したプーチン露大統領は、クリミアやウクライナを突破口にして、ナショナリズムの狼煙を上げており、欧米対ロシアの対決姿勢が強まりつつある。
英国は、欧州統合というヨーロッパのグローバリズムに懐疑的だったことで、統一通貨ユーロの導入を見送っていたが、2017年に欧州連合からの離脱を問う国民投票を行う。そして、18日には、スコットランドで独立の是非を問う住民投票が行われるが、最新の世論調査では、独立賛成が47%、反対が45%となり、賛成が上回っている。
20世紀前半に、欧米が砂漠の中に国境線を引いた中東でも、イスラム国と欧米の戦闘が拡大する可能性が高まりつつある。
そして、ロシアの資本が大量に流入している英国からの独立を目指すスコットランドに対して、イスラム国が独立支援の工作を行っているとのことで、地政学的リスクは、複雑な様相を呈し始めている。
【今日の欧米市場の予定】
04:00 米・7月消費者信用残高(予想:172億ドル、6月:172.55億ドル)《KO》
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