2014年9月4日 12:41

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記事提供元:エコノミックニュース

来年10月の10%への消費増税で自動車取得税は廃止となる。が、代わりに環境対策と称して「燃費課税」で“取りっぱぐれ無し”に──総務省。

来年10月の10%への消費増税で自動車取得税は廃止となる。が、代わりに環境対策と称して「燃費課税」で“取りっぱぐれ無し”に──総務省。[写真拡大]

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 総務省の発表によると地方税のうち自動車税について、クルマごとの燃費性能に応じた課税、いわゆる「燃費課税」の具体的な検討に入るらしい。

 燃費課税は与党自民党が昨年末に決めた「2014年度税制改正大綱」のなかで打ち出した。名目・建前の上ではエコカーの普及が狙いで、燃費がいいほど税率が下がる。が、またしても「取りやすいところから取る」税制上の悪政との声も多い。2015年10月に予定している10%への消費増税時に登録車に導入し、全額が地方自治体の収入になる。

 9月中に開催を予定する有識者会議で、この新税について議論を開始。同じく9月中に自動車業界の関係者からの意見の聞き取りもスタートさせる。課税の対象を燃費の悪い一部の車にとどめたい業界や経済産業省と、税収を確保したい総務省との間で鍔(つば)競り合いが激化することが予想される。

 地方税を所管する総務省は、9月から日本自動車工業会や日本自動車販売協会連合会、経済産業省、国土交通省など各方面の意見を聴取。それらの意見を叩き台に11月ごろまでに自民党税制調査会に課税の方法を提案する。自民党税調で年末に制度を決定して、来年の通常国会で関連法を改正するというスケジュールで臨む構えだ。

 課税対象の範囲をめぐって、昨年から意見が分かれているのは事実だ。経済産業省の考え方は、すでに「2020年度燃費基準を満たす車は燃費課税をかけるべきでない」と主張。総務省としては、クルマを購入する際に支払う自動車取得税(地方税)が10%への消費増税時に廃止される。そのため、2020年度燃費基準を満たすクルマにも幅広く課税して、代替財源を確保したい。

 燃費課税は登録車の持ち主が毎年払う自動車税に、クルマを買った最初の年だけ上乗せする形で導入することが前提だ。現在、自動車税はクルマの排気量に応じて決まっていて、排気量1.5リッターまでの自家用車には毎年3万4500円課税されている。燃費課税が決まった場合、新車購入1年目だけ、新税が加算される。簡単に言えば「自動車取得税」の代替税ということだ。つまり、自動車にかかる自動車税、重量税、ガソリン税、そして消費税などの「多重課税」という問題はひとつも解決されていない。

 総務省はこの自動車に関する税金とは別に、企業が払う法人事業税の見直しに向けた意見聴取も行なう。経団連や日本商工会議所などが対象となり、大企業の法人事業税には黒字か赤字かに関係なく払う外形標準課税が導入されている。これを中小企業にも広げるべきかどうか検討をすすめる。(編集担当:吉田恒)

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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

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