NTN、伊藤園、クボタなど/本日の注目個別銘柄

2014年9月2日 16:46

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記事提供元:フィスコ


<6762> TDK 5620 +390上げ目立つ。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も5000円から6400円に引き上げている。高周波部品の黒字転換、インダクタの収益拡大などによって、エプコスの買収以来続いてきたバリュエーションのディスカウント状態が解消に向かうと判断しているもよう。なお、MSでは、特殊陶<5334>、京セラ<6971>の投資判断は格下げしている。

<6967> 新光電工 819 +46買い先行。クレディ・スイス(CS)では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、目標株価を730円から1000円に引き上げている。今期業績の下振れは既に織り込み済みであり、むしろ、ICリードフレームの改善、ICアセンブリ新規案件立ち上がりによる来期以降の業績回復を評価としているもよう。来期営業利益は92%の大幅増益を予想しているようだ。

<8057> 内田洋行 405 -39下げ目立つ。前日に前7月期の決算を発表している。営業利益実績は26億円で前期比2.9倍、先の上方修正値の水準で着地した。結局、前期は3度の上方修正を行い、実績値は期初予想15億円から大きく上振れる格好に。一方、今期は25億円で同4%の減益見通し、公共関連での大型案件一巡が響く状況のようだ。想定以上の業績鈍化見通しを弱材料視する動き。

<6472> NTN 466 +24買い優勢。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価は530円に引き上げている。自動車業界を中心とした主要顧客の生産台数動向から営業利益予想を増額修正しているもよう。北米での費用負担増は一時的、四半期を追うごとに再評価が進んでいくといった見方に。なお、GSでは機械セクターの中で、マキタ<6586>やファナック<6954>の投資判断も格上げしている。

<2593> 伊藤園 2325 -90続落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は21.9億円で前年同期比61%減益となり、上半期予想は従来の148億円から92億円に下方修正している。第1四半期実績は週末に伝わった観測報道通りの水準であるが、上半期の修正幅は想定を上回る格好と見られる。モルガン・スタンレー(MS)では、今回の決算は来期以降の業績にも不安を残すものである印象として、今後はコンセンサス予想の下方修正が始まると予想しているようだ。

<8732> マネーパートナーズ 311 +80ストップ高。明日から、海外利用専用のトラベルプリペイドカード「マネパカード」のサービス提供を開始予定、手数料などのコストが低額、マルチカレンシー対応などの特徴があるもよう。本日は記者会見も予定されており、期待感が先行しているものとみられる。また、本日の為替相場ではドル高円安が進行、今後のボラティリティの高まりによるFX取引の回復期待なども支援に。

<6331> 化工機 565 +66急伸で7月7日の高値を更新している。信用取引における増担保措置が解除されており、上値追いの材料につながる格好へ。流動性向上に伴う一段高を想定した買い戻しの動きなども活発化する状況と見られる。直近で人気化してきた建設株の一角には過熱警戒感が強まる中、短期資金の物色シフトの受け皿にも。

<6981> 村田製 10675 +5501月23日以来の高値更新。クレディ・スイス(CS)では投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を12000円にまで引き上げている。高周波部品の拡大、車載関連部材の継続的な増加に加えて、今後は北米メーカーの新型スマホ向けビジネスの本格立ち上がりも想定され、短期・中期ともにシナリオは磐石と評価している。また、モルガン・スタンレー(MS)でも目標株価を10500円から12000円に引き上げへ。

<6326> クボタ 1547.5 +45しっかり。SMBC日興証券では投資判断「1」を継続で、目標株価を1700円から2000円に引き上げている。競争力強化や生産性改善など、欧米の想定を上回る収益性改善は一時的なものではなく、市場は欧米の成長を見逃している状況にあると評価。営業利益は来期以降2ケタ成長に回帰していくと予想している。《FA》

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