岡山大、日中の無意識の噛みしめが、歯の喪失や歯並びの崩壊に繋がることを明らかに

2014年8月28日 18:19

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歯の喪失が進行し、さらに義歯の不具合を生じているすれ違い咬合群では、年齢適合対照群や若年対照群と比較すると1時間あたりのかみしめ発生回数が多いことがわかる(岡山大学の発表資料より)

歯の喪失が進行し、さらに義歯の不具合を生じているすれ違い咬合群では、年齢適合対照群や若年対照群と比較すると1時間あたりのかみしめ発生回数が多いことがわかる(岡山大学の発表資料より)[写真拡大]

 岡山大学の川上滋央助教らによる研究グループは、日中の無意識による歯の噛みしめが、歯の喪失と歯並びの崩壊に関わっていることを世界で初めて明らかにした。

 これまで、夜間の歯ぎしりが歯の寿命に関係することは想像されていたものの、昼間の噛みしめ咬みしめが与える影響については解明されていなかった。

 今回の研究では、高精度な筋電計を用いて、昼夜の噛みしめを測定したところ、1~2Hzの周期的収縮(中程度の力で「グッグッグッ」と周期的に力を入れているもの)が、歯の喪失と歯並びの崩壊に深く関わることが分かった。

 今後は、むし歯治療と歯周病治療以外の、歯の喪失原因を解消することに繋がると期待されている。

 なお、この内容は7月14日にアメリカのオンライン科学雑誌「PLoS One」に掲載された。

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