東大、自閉症マウスは神経細胞の繋がりが過剰に形成・消失していることを明らかに

2014年8月24日 17:46

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実験の概要を示す図(東京大学の発表資料より)

実験の概要を示す図(東京大学の発表資料より)[写真拡大]

 東京大学の岡部繁男教授らによる研究グループは、自閉症スペクトラム障害を持つモデルマウスの脳内では、神経細胞同士の繋がりが過剰に形成されては消失していることを明らかにした。

 自閉症スペクトラム障害は、幼児期から小児期に発症する疾患で、近年、神経細胞の繋ぎ目(シナプス)の接着や形成と関連があることが分かってきた。

 今回の研究では、遺伝的背景の異なる3種類のモデルマウスを用いて実験をおこなったところ、いずれも早期にシナプスを過剰に形成し、それを壊していることが分かった。

 今後は、自閉症スペクトラム障害に対する治療薬の探索などに応用できると期待されている。

 なお、この内容は8月21日に「Nature Communications」に掲載された。

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