特許訴訟の濫用はイノベーションを破壊する

2014年8月22日 14:29

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 近年では、パテントトロール(特許ゴロ)企業による特許訴訟が乱発している。Non-Practicing Entity (NPE、活動の無い組織)などとも呼ばれるこれらパテントトロール企業が、企業の技術革新の足かせになっているかについては多くの議論があるが、ハーバードおよびテキサス大学の研究者が訴訟、研究開発費、および特許の引用上のデータを分析したところ、NPEに訴訟で負けたり、法廷外和解を行った企業は大幅に研究開発費を削減していることが判明したという。NPEに敗北した企業は、訴訟に勝った会社と比べた場合、研究開発費用を平均で2億1100万ドル減少させたとしている(VOX論文PDFSlashdot)。

 NPEに敗北した企業は、社内での研究を減らす反面、外部の企業などから新規技術を導入する傾向にあることから、研究者チームは、技術革新減少の原因に訴訟があったとしている。またパテントトロールは長期の訴訟を恐れていることから、法律問題に弱い成長途中の企業を狙う。これによって訴訟を起こす前から技術革新を妨げているとしている。

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